埼玉消費者被害をなくす会とイマジン・グローバル・ケア株式会社との間で差止請求に関する協議が調ったことについて
イマジン・グローバル・ケア株式会社
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「埼玉消費者被害をなくす会」という。)が、イマジン・グローバル・ケア株式会社(以下「イマジン・グローバル・ケア」という。)に対し、同社が販売する「ブロリコ」に関する新聞折込広告及び同社Web広告において同社が行う下記表示①から表示④までは、次のとおり、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第5条第1号(※1)の規定に該当するとして、各表示の使用停止及び適切な内容への変更を申し入れた事案である。ア ブロッコリーの効果に関する表示 イマジン・グローバル・ケアが有する特許は、その発明の名称、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明をみても、特殊な技術によってブロッコリー等から自然免疫活性化作用を有する組成物を抽出することができるという範囲でしか特許権の範囲は及ばないと思われるところ、ブロリコが当該作用を有する組成物を利用して製造されたものであったとしても、それを摂取することで得られる効果は自然免疫機能が活性化されることに尽きるのであって、元気パワーが出ることにまで特許が付与されているとはいえないと考えられる。 にもかかわらず、下記表示①等がなされると、これらの表示全体から、一般消費者は、ブロリコを摂取すると驚きの元気パワーが生じるよう誤認すると考えられるので、当該表示は、特許権の範囲を超えた効果があると誤認させる表示として、同号に規定する優良誤認表示に該当する。イ 特許と関連した表示 特許権を取得した(又は取得しようとした)ものについては、当業者(その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者)が公開内容を見て、当該発明の課題を容易に実施可能であることが特許要件の一つとなるところ、下記表示②の「他社に真似できない」、「技術をもっているのは当社だけです」との表現は、特許権が付与されていることと矛盾するのみならず、イマジン・グローバル・ケアのみが有する特殊技術によってブロリコが製造されたとの印象を与える表示であって、ブロリコが事実に相違して競争業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示として、同号に規定する優良誤認表示に該当する。ウ 強調表示と打消し表示に関する表示 イマジン・グローバル・ケアは、下記表示③の強調表示を行っている反面、その打消し表示として、1,000倍というのは比活性の値比較にすぎないこと、また、精製前のブロリコで比較すると約140倍にすぎないことを表示している。 しかしながら、1,000倍ではない例外があることについて必ずしも大きな文字で分かりやすく表示がなされているとはいえないことや、打消し表示に比活性や活性率等の専門用語が用いられていることから、打消し表示が一般消費者にとって分かりやすい表示とはいえない。 したがって、本件の打消し表示は一般消費者に正しく理解されないものとして有効とはみなされず、1,000倍との強調表示は、同号に規定する優良誤認表示に該当する。エ 体験談表示に関する表示 下記表示④のうち、前者の例について、ブロリコが本当に野菜不足を補うのであれば景品表示法上の問題は生じないが(そうであれば根拠資料が必要)、そうでない場合、当該例の表示は、同号に規定する優良誤認表示に該当する。また、後者の例についても、体調を崩さなくなるとの効果についての根拠資料が必要になる。・表示① ブロッコリーの効果に関する以下の表示・「ブロッコリーの新しいパワー」(新聞広告)・「驚きの元気パワー」(新聞広告)・「『ブロリコ』のパワーは,非常に高い」(新聞広告)・「元気成分『ブロリコ』のパワーがあなたの体を守ります」(新聞広告)・「大きなパワーを持つ」(Web広告)・表示② 特許と関連した以下の表示・「他社に真似できない世界初の成分」(新聞広告)・「技術をもっているのは当社だけです」(新聞広告)・表示③ 強調表示と打消し表示に関する以下の表示・「驚きの元気パワーはプロポリスの1000倍以上」との強調表示とそれを打ち消す表示(新聞広告)・表示④ 体験談表示に関する表示・体験談表示中の例えば「野菜不足を補ってくれているみたい」(新聞広告)・「体調を崩しやすくで悩んでいたのが,一週間で効果を実感しはじめ,季節の 変わり目でも元気に過ごせるようになった」(Web広告)等の効果表示(※)不当景品類及び不当表示防止法第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの 二 ・三 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年11月7日、イマジン・グローバル・ケアは、埼玉消費者被害をなくす会に対し、表示①の「驚きの元気パワー」を「健康パワー」に(表示③も同様)、「元気成分『ブロリコ』のパワー」を「健康成分『ブロリコ』のパワー」に、また、表示②を「当社が発見した世界初の成分」、「サプリメントとして販売しているのは当社だけです」に修正するほか、他の表示についても上記の申入れに対応する旨を連絡した。 これを受けて、令和元年8月27日、埼玉消費者被害をなくす会は、上記の申入れの該当表示はいずれも削除されたことを確認し、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。
補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。
消費者庁 COCoLiS
COCoLiS 消費者団体の差止請求