Official public records

公的記録データベース

行政処分だけでなく、製品安全・回収、許認可・登録状態、取引所措置、公的活動を 意味の異なる記録として分離しています。各記録から公式公表元を確認できます。

処分・制裁

2,402件

製品安全・回収

8,863件

許認可・登録状態

0件

公的活動

424件

取引所措置・開示

0件

公的資金・契約上の措置

154件

397 件の公式記録

公的活動2019年3月8日

消費者ネットおかやまと株式会社Meedasとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社Meedas

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者ネットおかやま(以下「消費者ネットおかやま」という。)が、株式会社Meedas(以下「Meedas」という。)に対し、同社が販売する「アルバニア ホワイトニングクリーム」(以下「本件商品」という。)に関する同社ホームページにおける記載について、消費者契約法第10条(※1)及び不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第5条第2号(※2)の規定に該当するとして、以下のとおり申し入れた事案である。ア 消費者契約法第10条の規定は、消費者の利益を一方的に害する消費者契約の条項は無効である旨を定める。Meedasのホームページにおける「お支払いが完了している場合には返金はできませんのでご了承下さい。」との規定は、消費者が、入金後にMeedasの責に帰すべき事由により契約を解除した場合であっても、本来請求できる民法第703条に基づく不当利得返還請求権を行使できないものと解する余地があり、このような場合においても返金を不可とする趣旨であれば、消費者契約法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効となる可能性がある。よって、当該規定について、入金後に購入者が適法に返金を求める場合には返金を行う旨、修正すること。イ 景品表示法第5条第2号の規定は、商品等の価格その他の取引条件について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく有利であると誤認される表示を有利誤認として規制している。Meedasのホームページには、本件商品について、通常の販売価格よりも3分の1程度で購入できる旨の表示がなされており、かつ、「※本在庫が終了次第、販売も終了となります。」「※以後市販の予定はありません。」との表示がされているところ、これらの表示を一般消費者が閲覧した場合、通常は、本件商品について特別に安価な価格で購入できると認識する。そのため、Meedasが通常販売価格で販売した実績がないにもかかわらず、当該表示を行っている場合、一般消費者は、Meedasが通常販売するよりも安価な価格で本件商品を購入できると誤認する可能性が高いといえ、当該表示は有利誤認表示に該当することとなる。よって、上記の各表示を削除すること。(※1)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。(※2)不当景品類及び不当表示防止法第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの 三 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成31年3月8日、Meedasは、消費者ネットおかやまに対し上記の申入れに対応した旨を連絡した。 これを受けて、消費者ネットおかやまは、上記の申入れに関する記載はいずれも削除されたことを確認し、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2019年3月5日

佐賀消費者フォーラムと株式会社佐賀銀行との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社佐賀銀行

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人佐賀消費者フォーラム(以下「佐賀消費者フォーラム」という。)が、株式会社佐賀銀行(以下「佐賀銀行」という。)に対し、同行の下記の佐賀銀行カードローン「当座貸越約定書」第12条第1項第6号(以下「本件契約条項」という。)は、同行には民法の規定以上に利益があり、カードローン利用者である相続人(消費者)にのみ予期せぬ多大な不利益を与えるので、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するといえるため、消費者契約法第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを削除することを求めた事案である。 (本件契約条項) 第12条(期限の利益の喪失) 1.私について次の各号の事由が一つでも生じた場合には,貴行から通知催告等がなくても,本取引によるいっさいの債務につき当然期限の利益を失い,直ちに債務を弁済します。 ①~⑤ 〔略〕 ⑥相続の開始があったとき。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成31年3月5日、佐賀銀行は、佐賀消費者フォーラムに対し、本件契約条項を削除する旨を連絡した。 これを受けて、佐賀消費者フォーラムは、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2019年2月12日

消費者ネット広島と株式会社Dstyleとの間の裁判上の和解について

株式会社Dstyle

事案の内容:本件は、原告が、インターネット、携帯電話等の通信システムを利用したオークション及びショッピングモールの開設、管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング業務等を業とする株式会社Dstyle(以下「被告」という。)に対し、下記表示について①から③までの事項を求めた事案である(平成30年9月7日付けで広島地方裁判所に対して訴訟を提起)。 「初月から60万円以上稼ぐ方もいるので、やる気次第でどんどん収入を膨らます事が可能です。今年もすでに50名の方に取り組んで頂き平均月収が10万円と嬉しい結果となりました」① 上記表示が不当景品類及び不当表示防止法第30条第1項第1号(※1)に規定する優良誤認表示に該当するため、被告は、その運営するウェブページから、当該表示を削除すること。② 消費者契約法第4条第1項第1号に規定する不実告知又は同第2号(※2)に規定する断定的判断の提供に該当するため、被告は、消費者との間で、その所定のコンサルティング業務に関する契約を締結するに際し、上記表示に係る事実を告知してはならないこと。③ 被告は、その従業員に対し、その所定のコンサルティング業務に関する契約を締結するに際し、上記表示に係る事実を告知して勧誘を行ってはならないことを指示すること。(※1)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると誤認される表示をすること。 二 〔略〕2・3 〔略〕(※2)消費者契約法(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)第四条 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。 一 重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認 二 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認2~6 〔略〕注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:令和元年10月15日、原告と被告との間で、別添の和解条項を内容とする裁判上の和解が成立した。 平成31年2月12日、原告と被告との間で、別添の和解条項を内容とする裁判上の和解が成立した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2019年2月7日

消費者支援ネットワークいしかわと一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネットワークいしかわ(以下「消費者支援ネットワークいしかわ」という。)が、一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会(以下「日本中古自動車販売協会連合会」という。)に対し、同連合会が利用を促進し、その会員である全国の中古車販売業者が広く利用していると考えられる「JU自動車売買注文書」に係る「特約事項」のうち、第2条は、消費者契約法第8条第1項第3号又は第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当し、第3条は、同法第10条に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これらの条項の改定を求めた事案である。(特約事項)第2条 注文に応じられない場合 販売者が注文者の注文に応じられないと判断した場合、注文を拒絶されても注文者は異議を述べないものとします。この場合、注文時に渡された注文書および申込金はそのまま返還されるものとします。第3条 申込の撤回 注文者は、都合で申込を撤回し、販売者に損害を与えた場合には、通常生じる範囲 のものに限り、販売者に損害を賠償するものとします。(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の向こう)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一・二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 四・五 〔略〕2 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年12月14日、日本中古自動車販売協会連合会は、消費者支援ネットワークいしかわに対し、以下の下線部のとおり特約事項を変更する旨連絡した。(変更後の特約事項) 第2条 注文に応じられない場合 販売者が注文者の注文に応じられないと判断した場合、販売者は注文を拒絶することができ、契約は不成立となります。この場合、注文時に渡された注文書および申込金はそのまま返還されるものとします。第3条 申込の撤回 注文者は、都合で申込を撤回し、販売者に損害を与えた場合には、通常生じる範囲のものに限り、販売者に損害を賠償するものとします(注文者の故意・過失に基づかない場合を除く)。 これを受けて、平成31年2月7日、消費者支援ネットワークいしかわは、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年12月14日

全国消費生活相談員協会と東急不動産株式会社の控訴審判決の確定について

東急不動産株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である公益社団法人全国消費生活相談員協会(以下「控訴人」という。)が、複数の有料老人ホームを経営する東急不動産株式会社(以下「被控訴人」という。)に対し、被控訴人が入居者との間で一括払方式の入居契約(以下「本件入居契約」という。)を締結する際に使用している契約書(以下「本件契約書」という。)について、前払金を徴収し、その一部を居住期間にかかわらず返還しないこととしている契約条項(以下「本件不返還条項」という。)は、消費者の利益を一方的に害するもので消費者契約法(以下「法」という。)第10条の規定により無効であるにもかかわらず、被控訴人は本件不返還条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示を現に行い又は行うおそれがあるとして、法第12条第3項本文の規定に基づき、当該行為の停止等を求めた事案である。 原判決(東京地方裁判所が平成29年4月25日に言渡し)(※)が、本件不返還条項は法第10条に違反するとは認められないとして、控訴人の請求を全て棄却したところ、控訴人がこれを不服として控訴した(平成29年5月8日付けで東京高等裁判所に控訴)。 結果:控訴審(東京高等裁判所)は、平成 30 年3月 28 日、以下のように判断した上で、控訴人の控訴を棄却した(控訴人は、平成 30 年4月9日付けで上告及び上告受理申立てを行った。)。 平成30年12月14日、最高裁判所が上告を棄却し、上告受理申立ては上告審として受理しないとの決定をしたために、差止請求を棄却した控訴審判決が確定した。 当該裁判の主たる争点:ア 主たる争点 本件不返還条項が法第10条に該当するか否か。イ 主たる争点についての裁判所の判断① 本件不返還条項が法第10条前段に該当するか否か㈠ 本件不返還条項は、控訴人の主張する想定居住期間内の家賃相当額の一部を不返還とするものであるか否か 本件契約書においては、前払金は「想定居住期間内の家賃相当額」と「想定居住期間を超えて契約が継続する場合に備えて事業者が受領する額」(以下「超過期間のための受領金」という。)であること、超過期間のための受領金は短期解約特例(入居日から3か月が経過する日まで)又は入居日前の解約等による契約終了の場合を除き返還しないことを明記しているのであるから、本件不返還条項が不返還とするものは、超過期間のための受領金であることは明らかであり、本件不返還条項は、超過期間のための受領金の不返還を定めるものと解することができるから控訴人の上記主張は採用できない。㈡ 本件不返還条項は、控訴人の主張する賃貸借契約における一般的法理等又は民法の賃貸借契約に関する規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項であるか否か 本件不返還条項を含む本件入居契約は、有料老人ホームの施設の入居・利用と継続的かつ複合的なサービス等を提供する契約であり、住居の提供・確保とサービス等の提供が不可分一体となっているものであることは明らかである。したがって、本件入居契約は、賃貸借の要素は含むものの、複合的な非典型契約であって、賃貸借契約そのものではないということができるから、本件契約書において建物賃貸借契約上賃借人が負うべき負担以外の負担を課す条項が含まれていても、そのことから直ちに建物賃借人である消費者の権利を制限し又は義務を加重するもので法第10条前段に該当するということはできない。 そして、超過期間のための受領金は、入居者が、将来、想定居住期間を超えて居住する場合の費用を相互扶助の観点から前払方式を選択した入居者全員で分担するものであり、想定居住期間を超えた場合に、追加出資を求められることなく居住を継続することができるという自らの利益を得るための費用ということができるから、対価性がないということはできないのであって、上記のとおり複合的な性質を有する本件入居契約において、入居者が上記の対価性を有する金員の負担をすることとしても、賃貸借契約における一般的法理等又は民法の賃貸借契約に関する規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重するということはできない。 したがって、控訴人の上記主張は採用できない。㈢ 本件不返還条項を含む本件入居契約は、控訴人の主張する保険契約(想定居住期間経過後の生存については生命保険の一種の生存保険、居住については損害保険)に該当又は類似し、保険法の規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項であるか否か 保険契約とは、保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、当事者の一方が一定の事由が生じたことを条件として財産上の給付を行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生の可能性に応じたものとして保険料を支払うことを約する契約である(保険法第2条第1号)。 本件入居契約において、入居者は、想定居住期間を超えた場合に追加出資を求められることなく居住を継続することができるという利益を得るための費用として超過期間のための受領金を支払い、その結果、想定居住期間を超えて居住する場合は追加出資を求められることなく居住を継続することができるというだけのことであって、被控訴人が想定居住期間を超えて契約が継続するという事由(生存+居住)が生じたことを条件として財産上の給付を行うことを約しているわけではないし、入居者もそれに対して保険料を支払っているわけでもないから、本件不返還条項を含む本件入居契約と保険契約とは異なる性質のものである。 また、生命保険契約において財産上の給付は金銭の支払に限られる(保険法第2条第1号)ところ、本件入居契約においては、入居者が想定居住期間を超えて居住した場合に金銭が支払われるわけではないから、本件入居契約ないし本件不返還条項が生命保険契約に当たると認めることはできないし、損害保険契約は、保険契約のうち、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約するものをいう(同条第6号)が、入居者は想定居住期間を超えて居住したとしても損害を受けるわけではないから、本件入居契約ないし本件不返還条項が損害保険契約に当たると認めることもできない。 したがって、控訴人の上記主張は、本件不返還条項と比較する基礎を欠くというべきで、法10条前段該当性の主張として失当であり、本件不返還条項が保険法の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重するものであるとは認められないから、控訴人の上記主張は採用することができない。② 本件不返還条項が法第10条後段に該当するか否か㈠ 本件不返還条項及び前払金の算定方法に合理性があるか否か 控訴人は、本件不返還条項は、「借主の想定居住月数に応じた賃料総額」の一部を不返還とするものであるから、何ら根拠(対価性)もなく前払金を不返還とするものであり、それ自体不当であると主張する。 しかしながら、この主張は、本件不返還条項が想定居住期間内の家賃相当額の一部を不返還とするものであることを前提にするものと解されるが、①㈠のとおり、本件不返還条項は想定居住期間内の家賃相当額の一部を不返還とするものではないから、控訴人の上記主張は採用することができない。 また、控訴人は、老人福祉法施行規則(昭和38年厚生省令第28号)の改正(平成24年1月30日公布、同年4月1日施行)に伴う「有料老人ホームの設置運営標準指導指針について」(平成14年7月18日老発第0718003号厚生労働省老健局長通知。以下「本件指針」という。)の平成24年3月16日改正により、同日に同局高齢者支援課が発出した「有料老人ホームにおける家賃等の前払金の算定の基礎及び返還債務の金額の算定方法の明示について」と題する事務連絡(以下「本件事務連絡」という。)の算定方法は、入居者の途中退去及びその後の再販売のことを考慮していないから、仮に本件不返還条項が本件事務連絡の算定方法にのっとっているとしても被控訴人に不当な利益が生じることになると主張する。 しかしながら、前払金の算定において入居契約の解除・解約及びその後の再販売といった事情を厳密に反映することには困難が伴うということができるから、本件事務連絡の前払金の算定方法が上記事情を考慮していないとしても、そのことから直ちに本件事務連絡の前払金の算定方法が不当であるということはできない。したがって、事業者がそれに倣って不返還条項を定めたとしても、当該事業者に不当な利益が生じることになるということはできない。 さらに、控訴人は、本件不返還条項は本件事務連絡の算定方法にのっとっておらず、本件事務連絡が許容する「想定居住期間を超えて契約が継続する場合に備えて有料老人ホーム設置者が受領する額」を超えて過大な金額を不返還とするものであると主張する。 しかしながら、本件事務連絡は、厚生労働省老健局高齢者支援課が都道府県、政令指定都市及び中核市の民生主管部(局)宛てに、有料老人ホームの設置者に対する指導に際して参考とするように家賃等の前払金の算定の基礎及び返還債務の金額の算定方法を入居契約に明示する際の考え方及び例を示したにすぎないのであるから、本件不返還条項の計算方法が本件事務連絡の算定方法と完全に一致しないからといって、直ちに本件不返還条項の計算方法が不合理であるということはできない。㈡ 本件不返還条項は、控訴人の主張する被控訴人と入居者の利害が対立する関係を生じさせ、被控訴人において恣意的に入居者の早期退去を促進する状況を作出する事態を誘発する危険を内在するものであるか否か 控訴人は、本件不返還条項の下では、入居者が想定居住期間を超えて居住し続ければ、入居者は追加家賃を支払うことなく居住でき、他方、被控訴人は、その負担を負うこととなるところ、被控訴人は、入居者の入居環境を左右し、「想定居住期間経過後の居住」という事由の不発生に向けた影響を与え得る立場にあり、本件不返還条項は、そのような被控訴人と入居者の利害が対立する関係を生じさせ、被控訴人において恣意的に入居者の早期退去を促進する状況を作出する事態を誘発する危険を内在する不当なものであると主張する。 しかしながら、被控訴人は、入居者との入居契約により、適切に老人ホームにおけるサービスを提供する義務を負っているのであり、上記状況から直ちに控訴人が主張する危険が誘発されるということはできないから、控訴人の上記主張は採用することができない。㈢ 本件不返還条項は、控訴人の主張する入居者の居住・移転の自由を不合理に制限するものか否か 入居者は、30日前までに書面で申入れを行うことで、本件入居契約を解約することができ、また、入居日から3か月が経過する日までに解約した場合には、入居日から契約終了日までの家賃等の額を除いて前払金は全額返還され、それ以降も前払金の一部は不返還とされるものの、その不利益を甘受することにより本件入居契約を解約することは可能であるし、そもそも入居希望者は月払方式を選択することもできるのであるから、本件不返還条項が入居者の居住・移転の自由を制限するものであるということはできない。 したがって、控訴人の上記主張は採用することができない。㈣ 入居希望者が前払方式の入居契約を選択した場合において、控訴人の主張する本件不返還条項の合意をしない自由が無いのか否か 控訴人は、本件不返還条項はそれと類似した構造を持つ生存保険契約と比べて射幸性が極めて高い上、入居時の前払方式とセットになっているため、これを選択すると本件不返還条項が不可避的に付帯してくるので、入居者が前払方式を選択する以上本件不返還条項の合意をしない自由はなく、しかも、その合意が意識されにくい形で付帯してくるから、高齢者はそのリスク(不利益)を意識しにくい形で人生最後の段階で極めて射幸性が高い高額取引をさせられてしまうことになると主張する。 しかしながら、本件不返還条項と生存保険契約とは異なる性質のものであり、これを対比して本件不返還条項の射幸性を論ずることではないから、控訴人の上記主張はその前提を欠いている。 また、少なくとも入居希望者には前払方式のほかに月払方式という選択肢があること自体は本件不返還条項の不当性の判断に当たって考慮されてしかるべきであり、被控訴人が入居希望者との間で前払方式の入居契約を締結するに当たり、入居希望者に対して前払金の一部が返還されない場合があること及びその趣旨について入居希望者が十分に理解できるよう適切かつ十分な説明をすることが求められるとしても(被控訴人がこれらにつき十分な説明を行っていないとは認められない。)、入居希望者に選択の自由が存しないとまでいうことはできない。 したがって、控訴人の上記主張は採用することができない。㈤ 本件入居契約は、控訴人の主張する十分にリスクを理解できないという危険性をもった契約であるか否か 控訴人は、高齢者には認知症ないし軽度認知障害の人が相当程度占めるところ、本件契約書及び本件重要事項説明書の分量が多く、その記載も大変分かりにくく、このような本件契約書等の記載やそれに基づく説明で高齢者が前払方式を選択すると既存の保険ではあり得ないような著しく射幸性の高い合意が付帯してくることを十分に理解できるとは考えられないから、本件入居契約は十分にリスクを理解できない危険性をもった契約であると主張する。 しかしながら、本件不返還条項は著しく射幸性が高いという控訴人の主張を採用することができないことは、㈣のとおりである。また、前払金に関することは重要な事項であることから、本件契約書においては、前払金のことがその不返還部分の説明とともに表題部及び別表第5に記載され、本件重要事項説明書においても、本文及び別紙1に記載され、また、被控訴人は、入居希望者に対し前払金総額及び不返還部分の額を示した書面を交付した上、入居希望者が入居時及び入居後に支払う必要のある費用及び前払方式を選択する場合に返還されない部分があることについて説明を行い、入居希望者の身元引受人に対しても十分説明している旨主張するところ、被控訴人が入居希望者及び身元引受人に対し十分な説明をしていないことをうかがわせる証拠はない。 したがって、控訴人の上記主張は採用することができない。㈥ 本件不返還条項は、控訴人の主張する老人福祉法第29条第6項を潜脱するものか否か 控訴人は、有料老人ホームにおける入居一時金の一部の初期償却に関してトラブルが多発し、内閣府消費者委員会が初期償却について抜本的な解決を求めたことを受けて老人福祉法が改正され、同法第29条第6項が新設されたものであるところ、本件指針及び本件事務連絡が示す「想定居住期間を超えて契約が継続する場合に備えて有料老人ホームの設置者が受領する額」というのは上記改正後も不返還条項を維持するためのつじつま合わせにすぎず、その実質は権利の対価であって、それを受領することは同項に違反するから、本件不返還条項は同項を潜脱するものであると主張する。 しかしながら、老人福祉法第29条第6項が新設された際、内閣府消費者委員会において初期償却の問題が議論されたものの、初期償却の法的位置付けについては様々な意見があり、十分な検討を要するとして建議の対象とされなかったことが認められるところである。そして、老人福祉法施行規則第21条第2項第2号において、契約の終了時期に応じて前払金の返還範囲が別に規定されていることに照らしても(入居期間にかかわらず、既に居住した期間に係る家賃等以外の前払金を全て返還するものとすれば、上記のように契約の終了時期に応じて規定を分ける必要性は存しないということができる。)、老人福祉法第29条第6項が前払金の一部についておよそ返還しないことを禁止する趣旨であるとまで解することはできない。 そして、超過期間のための受領金は、自らが将来、想定居住期間を超えて居住する利益の対価たる性質を有するものであるところ、その利益は将来のものであるとしても、その内容は老人ホームにおける居住という利益であることに変わりはないから、これの対価は、同項が掲げる「日常生活上必要な便宜の供与の対価」に含まれると解するのが相当である。 したがって、控訴人の上記主張は採用することができない。③ 結論 以上によれば、本件不返還条項が法第10条に該当するとは認められない。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年11月26日

佐賀消費者フォーラムと株式会社アンサンブルアンフランセとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社アンサンブルアンフランセ

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人佐賀消費者フォーラム(以下「佐賀消費者フォーラム」という。)が、株式会社アンサンブルアンフランセ(以下「アンサンブルアンフランセ」という。)に対し、同社のオンラインフランス語学校に係るサービス(以下「本サービス」という。)の利用に関する利用規約(以下「本件利用規約」という。)について、消費者契約法第8条第1項第1号、第9条第1号及び第2号並びに第10条(※)の規定に該当するとして、以下のとおり申し入れた事案である。 ア 本サービスの不確実性やサービス停止等に起因する利用者への損害について、一切の責任を負わない旨を定めた本件利用規約第1条第4項後段の規定は、アンサンブルアンフランセに債務不履行があった場合でも、利用者の損害賠償請求を一切認めない内容となっている。当該規定は、消費者契約法第8条第1項第1号に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるので、これを削除すること。 イ 利用者に所定の事情が認められる場合、アンサンブルアンフランセは、利用者への事前の通知等なくして本サービスの利用資格の停止又は取消しをできるとし、その場合、利用者が既に支払った料金につき一切の払戻しを行わない旨を定めた本件利用規約第3条の規定は、契約が解除された場合であっても、利用者の既払金を違約金として扱い、全て徴収する内容となっている。当該規定は、消費者契約法第9条第1号に規定する消費者契約の条項に該当するとともに、同法第10条に規定する消費者契約の条項にも該当するため、平均的損害の額を超えて払戻しを認めていない部分につき無効であるから、既払金の払戻しを一律一切認めないという内容の規定は削除すること。 ウ 利用料金を滞納した場合、滞納した当月分及び次月分とは別に、延滞料として1か月分の利用料金を請求することができる旨を定めた本件利用規約第16条第1項の規定は、利用料金1か月分を利用者に負担させることで、年14.6%を超える遅延損害金を定める内容となっている。当該規定は、消費者契約法第9条第2号に規定する消費者契約の条項に該当し、年14.6%を超える部分は無効であると考えられるので、滞納金額の年14.6%を限度としてのみ、延滞料を請求できるとする内容に訂正すること。 (※)消費者契約法 (事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 二~五 〔略〕 2 〔略〕 (消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であっ て、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(支払回数が二以上である場合には、それぞれの支払期日。以下この号において同じ。)までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思 表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年11月26日、アンサンブルアンフランセは、佐賀消費者フォーラムに対して、本件利用規約を改定した旨を連絡した。 これを受けて、佐賀消費者フォーラムは、上記ア及びイの申入れに関する条項は削除されたこと並びに上記ウの申入れに関する条項は「滞納した期間の月謝を請求できるものとします」との内容に修正されたことを確認し、よって申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年11月13日

京都消費者契約ネットワークと株式会社ラッシャーマンとの間の裁判上の和解について

株式会社ラッシャーマン

事案の内容:本件は、原告が、サプリメント商品、化粧品、健康食品等の企画、開発、製造、販売及び輸出入等を目的とする株式会社ラッシャーマン(以下「被告」という。)に対し、同社の販売する「DCC(ディープチェンジクレアチン)」(以下「本件商品」という。)についての同社ホームページにおける下記の表示①及び表示②は、次の理由により、不当景品類及び不当表示防止法第30条第1項第2号(※)に規定する有利誤認表示に該当するとして、同項の規定に基づき、主位的請求として、表示①を行ってはならないこと、予備的請求として、表示②を行ってはならないことを求めた事案である(平成29年12月15日付けで京都地方裁判所に対して訴訟を提起)。・表示① 本件商品を「初回実質無料 送料560円(税込)のみ」、「95%OFF 送料無料560円(税込)」等と表示し、本件商品を560円で購入可能であるかのように示す表示。・表示② ア 本件商品が、「初回実質無料 送料560円(税込)のみ」と表示されている直前に、「無料」の表示の少なくとも半分以上のポイントで、7840円での更に3回の購入が義務付けられ最低支払総額が2万4080円となることを表示せずに、本件商品を、560円で購入可能であるかのように示す表示。 イ 本件商品が、「95%OFF 送料無料560円(税込)」と表示されている直前に、「560円」の表示の少なくとも半分以上のポイントで、7840円での更に3回の購入が義務付けられ最低支払総額が2万4080円となることを表示せずに、本件商品を、560円で購入可能であるかのように示す表示。(理由) 本件商品を「定期便「メガ得コース」」で購入した場合、最低4回の継続購入及び2回目以降は7840円での購入が契約内容となっているので、本件商品単価は6020円であるにもかかわらず、送料ないし通常価格の95%OFF価格で購入可能であるかのように示す点で、被告ホームページの表示は、「商品…の取引条件について、実際のもの…よりも取引の相手方に著しく有利」に該当する。また、被告ホームページ冒頭の「初回実質無料」、「送料560円(税込み)のみ」という表示、そのすぐ下に購入者の情報を入力するためのハイパーリンクが貼られている等の内容全体、一般的なお試し商法の在り方及び実際の被害実態を考慮すれば、被告ホームページの表示は、一般消費者において、本件商品を560円で購入可能であるという印象・認識を払拭できているとは到底言えず、消費者に「誤認される表示」に該当する(主位的請求)。 百歩譲って、「初回実質無料 送料560円(税込)のみ」、「95%OFF 送料無料560円(税込)」という表示の使用自体が許されるとしても、560円で購入可能であるかのような誤認を招くおそれは適切な打ち消し表示によって払拭される必要があるため、上記強調表示と比して極めて小さいポイントではなく、消費者に確実に認識されるような打ち消し表示が必要である(予備的請求)。(※)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:平成30年11月13日、原告と被告との間で、別紙のとおり、表示①を行わないこと等を内容とする裁判上の和解が成立した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年10月24日

消費者機構日本と株式会社三菱UFJ銀行との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社三菱UFJ銀行

事案の内容:本件は、消費者機構日本が、株式会社三菱UFJ銀行(申入れ時点では、株式会社三菱東京UFJ銀行。以下「三菱UFJ銀行」という。)に対し、同行の下記のカードローンバンクイック「ローン規定・カード規定」第12条第1項第7号(以下「本件契約条項」という。)は、同行には民法の規定以上に利益があり、カードローン利用者である相続人(消費者)にのみ予期せぬ多大な不利益を与えるので、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するといえるため、消費者契約法第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを削除することを求めた事案である。(本件契約条項)第12条(即時支払)1.次の各号の事由が一つでも生じた場合には、当行からの通知、催告がなくても貸越元利金等の全額について弁済期が到来するものとし、借主は直ちに貸越元利金等を支払うものとします。 (1)~(6) 〔略〕 (7)借主に相続の開始があったとき。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年10月24日、三菱UFJ銀行は、消費者機構日本に対し、本件契約条項を削除する旨を連絡した。 これを受けて、消費者機構日本は、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

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公的活動2018年10月23日

消費者機構日本とJAPAN株式会社との間の裁判外の和解について

JAPAN株式会社

事案の内容:本件は、消費者機構日本が、JAPAN株式会社(申入れ時点では、シィーエス株式会社。以下「JAPAN」という。)に対し、消費者との間の契約締結の際、同社と消費者との間で使用している業務委託契約書(以下「本件契約書」という。)について、以下のとおり申し入れた事案である。ア JAPANは、消費者がその有する火災保険等の保険金の支払を受けて、当該保険金を利用して建物の補修等工事を同社に発注すること等を内容とする業務(以下「本件業務」という。)を行っており、本件業務の報酬は、受給保険金額を上限とするものである。そして、本件契約書第5条の規定は、工事業務に着手する前に契約を解除した場合、既に発生した費用として、受給保険金額の50パーセント相当額を報酬及び経費として発注者が負担する旨定めているが、受給保険金の額によっては、上記報酬及び経費の額が平均的な損害の額を超える場合が生じる。したがって、消費者契約法第9条第1号(※1)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを内容とする意思表示を行わず、また、本件契約書からこれを削除すること。イ 発注者が報酬の支払を怠ったときには、報酬額から既払額を控除した額に年21.9パーセントの遅延損害金を付すことを定める本件契約書第11条の規定は、消費者契約法第9条第2号(※2)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを内容とする意思表示を行わず、また、本件契約書からこれを削除すること。 なお、JAPANが、消費者を訪問し営業して契約した場合は、特定商取引に関する法律の対象となる訪問販売に当たり、その場合の遅延損害金として年6パーセントの割合を乗じて計算した額を超える部分は、同法第10条第2項(※3)の規定に反する特約であること。(※1・2)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(支払回数が二以上である場合には、それぞれの支払期日。以下この号において同じ。)までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分(※3)特定商取引に関する法律(訪問販売における契約の解除等に伴う損害賠償等の額の制限)第十条 〔略〕2 販売業者又は役務提供事業者は、第五条第一項各号のいずれかに該当する売買契約又は役務提供契約の締結をした場合において、その売買契約についての代金又はその役務提供契約についての対価の全部又は一部の支払の義務が履行されない場合(売買契約又は役務提供契約が解除された場合を除く。)には、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても、当該商品若しくは当該権利の販売価格又は当該役務の対価に相当する額から既に支払われた当該商品若しくは当該権利の代金又は当該役務の対価の額を控除した額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年10月23日、消費者機構日本とJAPANは、大要以下の合意をして和解した。ア JAPANは、既に本件業務を行っていないこと、本件契約書は使用していないことを約束する。イ JAPANは、消費者から、建物の補修工事等を受注する際には、以下の趣旨の意思表示を行わないことを約束する。 ① 工事業務に着手する前に契約を解除した場合、受給保険金額の50パーセント相当額を報酬及び経費として支払を求める旨の意思表示。 ② 消費者の支払が遅れたときに、年率14.6パーセントを超える遅延損害金を求める旨の意思表示。また、訪問販売の場合には、年率6パーセントを超える遅延損害金を求める旨の意思表示。

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COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年9月14日

消費者機構日本と学校法人神奈川歯科大学との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

学校法人神奈川歯科大学

事案の内容:本件は、消費者機構日本が、学校法人神奈川歯科大学(以下「神奈川歯科大学」という。)に対し、消費者との間で矯正診療に関する契約の締結の際、同大学の医療施設である神奈川歯科大学附属病院と消費者との間で使用している「矯正歯科治療料金規程」に記載の下記の下線部分は、消費者契約法第9条第1号(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを内容とする意思表示を行わないこと及びこれを削除することを求めた事案である。(矯正歯科治療料金規程)いったん納入された料金は理由の如何を問わずお返しできませんので転勤など居住地の変更が考えられる場合にはあらかじめ御相談ください。(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年9月14日、神奈川歯科大学は、消費者機構日本に対し、上記の申入れに係る文言を削除した旨を連絡した。 これを受けて、消費者機構日本は、改定後の「矯正歯科治療料金規程」を確認し、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年9月3日

埼玉消費者被害をなくす会と株式会社トゥエンティーフォーセブンとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社トゥエンティーフォーセブン

事案の内容:本件は、埼玉消費者被害をなくす会が、株式会社トゥエンティーフォーセブン(以下「トゥエンティーフォーセブン」という。)に対し、同社のパーソナルトレーニング事業に関するホームページ及び動画投稿サイト掲載動画並びにマンツーマン英会話教室に関するホームページにおける広告表示について、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第5条第2号及び第30条第1項第2号(※)に規定する有利誤認表示並びに消費者契約法第8条第1項第1号及び同項第3号(※)の規定に該当するとして、その改善を求めた事案である。ア 平成30年1月29日付けの申入れの趣旨(ア)パーソナルトレーニング事業について トゥエンティーフォーセブンのパーソナルトレーニング事業である「24/7 ワークアウト」に関するホームページ及びYouTube掲載動画における以下の趣旨の表示について使用停止又は適切な表示に修正することを求める。① ホームページにおける「安心の全額返金保証」、「万が一、痩せられない場合は1円もいりません。」の記載(以下「記載①」という。)② 動画投稿サイトにおける「痩せなかった場合 全額返金制度 アリ」の記載(以下「記載②」という。)③ ホームページの利用規約における、ホームページの「掲載内容の変更・更新 により生じた損害について責任を負わないことと致します。」の記載(以下「記載③」という。) (一)「記載①」は、ホームページにおいて繰り返し表示されている。この記載のそばに 「※退会手数料は含みません。詳しくは利用規約、免責事項をご覧下さい。」との記載がある(以下「記載a」という。)。 しかし、「記載①」の表示が大きなフォントで、時には赤い文字等で強調されているのに対して、「記載a」は、「記載①」の表示よりも相当小さい字で、黒文字の目立たない記載である。 (二)「24/7 ワークアウト」に関するYouTube掲載動画「Before/After30秒CM【24/7 ワークアウト】」においては「記載②」が、ほぼ画面全体に大きな文字で約1秒程度、表示されている。この記載のそばには、 「会員、トレーナー及び会社の三者での協議の上、会社が承諾した場合、退会手続き料は含みません。詳しくは利用規約、免責事項をご覧下さい。」との記載がある(以下「記載b」という。)。 しかし、「記載②」は、ほぼ画面全体に大きな文字で表示されているのに対して、「記載b」は画面の下部に、読むのが困難な小さな字で表示されているにすぎない。表示される時間も約1秒程度しかなく、画面下部の記載を読み切ることは困難である。 (三)「記載①」及び「記載②」の表示の一方で、「24/7 ワークアウト」のホームページに掲載されている「返金規約」では、 「もしトレーナーの言う通りに実践しても、痩せなければ、全ての料金を全額返金いたします。その場合は、初回トレーニングから30日以内に遠慮無くお伝えください。」と記載されており、トゥエンティーフォーセブンのトレーナーの言うとおりに実践すること、かつ、初回のトレーニングから30日間以内に返金の申出をすることが返金の条件になっている。 そうすると、返金条件の点で、「記載①」及び「記載②」の表示は、役務の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。 したがって、「記載①」及び「記載②」の使用停止又は適切な表示に訂正することを求める。 (四)「記載①」及び「記載②」の表示内容からすれば、一般消費者においては、「24/7 ワークアウト」を利用して痩せなかった場合に、支払った金銭の全額の返還を受けられるものと認識するおそれがあるところ、退会規約には、 「退会手数料一律2,000円が別途必要になります。」と記載されており、実際の返金内容は、消費者が支払った金額から2,000円を差し引いた金額となっている。 そうすると、この返金内容の点でも「記載①」及び「記載②」の表示は、役務の価格その他の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。 したがって、この返金内容の点でも、「記載①」及び「記載②」の記載の使用停止又は適切な表示に訂正することを求める。 (五)「24/7 ワークアウト」のホームページの表示からして、一般消費者は、「24/7 ワークアウト」を利用して痩せなかった場合に、前提条件なく、支払った金銭の全額の返還を受けられるものと認識するおそれがある。そして、トゥエンティーフォーセブンは、このような一般消費者から債務不履行責任や不法行為責任を問われる可能性がある。 しかしながら、「24/7 ワークアウト」の利用規約においては、「記載③」がある。この記載によりトゥエンティーフォーセブンの債務不履行責任及び不法行為責任が免除されることになるのであれば、消費者契約法第8条第1項第1号及び同項第3号の規定に該当し、無効となる。 したがって、「24/7 ワークアウト」利用規約における、「記載③」の使用停止又は適切な表示に訂正することを求める。(イ)マンツーマン英会話事業について トゥエンティーフォーセブンのマンツーマン英会話事業である「24/7ENGLISH」に関するホームページにおける以下の趣旨の表示について使用停止又は適切な表示に修正することを求める。① 「レッスン費用を全額お返しします。」、「30日間100 %全額返金保証」、「万が一、話せない場合は1円もいりません。」、「安心の全額返金保証」及び「30日で英語が話せなければ全額返金します!」の記載(以下「記載④」という。)② 「掲載内容の変更・更新により生じた損害について責任を負わない」の記載(以下「記載⑤」という。) (一)「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページでは、「記載④」のうち、「レッスン費用を全額お返しします。」、「30日間100%全額返金保証」の文字が大きな字で、金色の背景に黒字や赤字で強調して記載されている。この記載のそばには「※退会手数料を含みません。詳しくは利用規約、免責規約をご覧ください。」(前記「記載a」と同じ。)と記載されているものの、「レッスン費用を全額お返しします。」、「30日間100%全額返金保証」の文字に比べて極めて小さな字で、しかも目立たない黒字で記載されているにすぎない。 また、「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページでは「記載④」のうち「万が一、話せない場合は1円もいりません。」、「安心の全額返金保証」の文字が、大きな文字で赤字や金色で強調されて記載されている。この記載のそばの「記載a」は、「万が一、話せない場合は1円もいりません。」、「安心の全額返金保証」の文字に比べて極めて小さな字で、しかも目立たない黒字で記載されているにすぎない。 さらに、「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページでは「記載④」のうちの「30日で英語が話せなければ全額返金します!」の文字が、赤い背景で強調して記載されている(この記載のそばには「記載a」はない。)。 後述の「24/7 ENGLISH」の返金規約のページをクリックして返金規約を確認すると、教材費については返金の対象外となる旨の記載があるが、トップページの「記載④」のそばには教材費が返金対象外である旨の記載はない。そうすると、ホームページを見た一般消費者としては、教材費が返金されないとは考えず、教材費も含めて返金が受けられると認識するものと思われる。 しかし、トゥエンティーフォーセブンの「24/7 ENGLISH」の返金規約のページでは、 「教材費については全額返金の対象外となります」 「別途、退会手数料一律3,000円が別途必要になります。」との記載があり、実際には、消費者が支払った金額から教材費及び退会手数料3,000円を差し引いた金額しか返金されないものと思われる。 そうすると、「24/7 ENGLISH」のホームページの記載は、役務の価格その他の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。 したがって、上記ホームページの「記載④」の使用停止又は適切な表示に訂正することを求める。 (二)トゥエンティーフォーセブンの「24/7 ENGLISH」のホームページの表示からして 一般消費者は、「24/7 ENGLISH」に参加して30日以内であれば、退会手数料も教材費も含めて、トゥエンティーフォーセブンに支払った金銭の全額の返還を受けられるものと認識するおそれがある。 しかしながら、「24/7 ENGLISH」の利用規約においては、「記載⑤」の記載があり、この記載によりトゥエンティーフォーセブンの債務不履行及び不法行為責任を全部免除されることになるのであれば、消費者契約法第8条第1項第1号及び同項第3号の規定に該当し、無効となる。 したがって、「24/7 ENGLISH」の利用規約における、「記載⑤」の使用停止又は適切な表示に訂正することを求める。イ 平成30年8月20日付けの再申入れ その後、埼玉消費者被害をなくす会は、平成30年8月20日に以下の内容の再申入れを行った。 「24/7 ENGLISH」のホームページにおける以下の趣旨の表示について使用停止又は適切な表示に修正することを求める。① 「安心の全額返金制度あり」の記載(以下「記載⑥」という。)② 「30日以内なら全額返金します レッスン始めた後でも無理と感じたら」の 記載(以下「記載⑦」という。)③ 「レッスンに参加してみて、途中で『自分には無理そう』『思っていたのと違う』等感じたら、如何なる理由でも参加から30日以内であれば受領済みの入会金及び受講料を全額返金致します。」の記載(以下「記載⑧」という。) (一)「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページでは「記載⑥」の文字が、 大きな字で、赤字で強調して記載されている。この記載のそばには、 「※プログラム開始から30日以内の申出その他当社規定の要件を満たした場合※詳細は利用規約・免責事項をご確認ください。」との打消し表示が記載され(以下「記載c」という。)、「24/7 ENGLISH」の利用規約・免責事項のページを確認すると、 「毎レッスンで行う全ての小テストにおいて90%以上の点数を獲得していること。」、「毎レッスンで課題を提出していること」、「就学規定に基づき算出される授業出席率が90% 以上であること」を満たしていること」が全額返金の条件として記載されている(以下「記載d」という。)。 しかし、そもそも、「記載⑥」の文言からすれば、通常の消費者としては、無条件での全額の返金が保証されていると想定するものであり、「記載d」のような返金の条件を想定しないものである。 したがって、「24/7 ENGLISH」のホームページの記載は、役務の価格その他の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。 (二)「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページには、「24/7 English3つ のポイント」として、「記載⑦」がある。この記載のそばには、返金条件を示唆する打消し表示はない。特に、スマートフォンにおいて「記載⑦」が表示された場合、スクロールしないと打消し表示である「記載c」を見ることができないため、一般消費者においてこれを認識するのは困難である。 また、「記載⑦」の表現からすれば、通常の消費者としては「24/7ENGLISH」の授業を十分に理解できない場合や、授業に十分に出席できず課題も提出できない場合でも、30日以内であれば、「記載d」の返金の条件を満たさなくても全額の返金が受けられるものと認識するところである。 したがって、前述の「24/7 ENGLISH」のホームページの記載は、役務の価格その他の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。 (三)「24/7 ENGLISH」のホームページのトップページでは「記載⑧」のそばに「記載c」の打消し表示が記載され、利用規約・免責事項のページでは「記載d」が全額返金の条件として記載されている。 しかし、上記の「記載⑧」からすれば、通常の消費者としては30日以内であれば、レッスンが難しくレッスンについていけない場合や、レッスンに相当回数の出席ができない場合にも全額の返金を受けられると想定する。 そうすると、「24/7 ENGLISH」のホームページの「記載⑧」は、役務の価格その他の取引条件について実際のものよりも著しく有利であると消費者を誤認させる表示といえ、景品表示法第5条第2号及び同法第30条第1項第2号に規定する「有利誤認表示」に当たり、不当表示であると考えられる。(※)不当景品類及び不当表示防止法第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの 三 〔略〕第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。2・3 〔略〕(※)消費者契約法第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 四・五 〔略〕2 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年2月9日、トゥエンティーフォーセブンは、埼玉消費者被害をなくす会に対し、上記アの申入れに係る表示を改定した旨を回答した。また、同年9月3日、トゥエンティーフォーセブンは、埼玉消費者被害をなくす会に対し、上記イの再申入れに係る表示を改定した旨を回答した(各回答につき、別紙参照)。 これを受けて、埼玉消費者被害をなくす会は、申入れの趣旨に沿う内容の改定がなされたものとして、申入れを終了した。

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公的活動2018年8月28日

消費者ネット広島と家庭教師のフォローアップこと小林義和氏等との間の裁判外の和解について

家庭教師のフォローアップこと小林義和 株式会社e-PRODUCE

事案の内容:本件は、消費者ネット広島が、家庭教師又はネット家庭教師による学習指導を行う家庭教師のフォローアップこと小林義和氏及び株式会社e-PRODUCE(以下、両者を併せて「家庭教師のフォローアップこと小林義和氏等」という。)に対し、別紙合意書に添付された別紙契約条項目録に記載の契約条項は、消費者契約法第9条第1号(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、家庭教師のフォローアップこと小林義和氏等が消費者と準委任契約を締結するに当たって、当該契約条項等、中途解約において平均的損害を超える解約手数料を定める契約条項を含む契約の締結を行わないこと等を求めた事案である。 (※)消費者契約法 (消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕 注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年8月28日、消費者ネット広島と家庭教師のフォローアップこと小林義和氏等は、別紙のとおり合意した。

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公的活動2018年8月7日

消費者機構日本と住友不動産株式会社との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

住友不動産株式会社

事案の内容:本件は、消費者機構日本が、住友不動産株式会社(以下「住友不動産」という。)に対し、同社が消費者との間で契約を締結する際、同社と消費者との間で使用している工事請負契約約款(以下「本件約款」という。)第28条第3項の規定の下記の下線部分は消費者契約法第9条第1号(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを内容とする意思表示を行わず、また、本件約款からこれを削除することを求めた事案である。(本件約款)第28条(甲の中止または解除権) 3.甲が本契約締結後工事着手に至るまでの間に、本契約を甲の理由により解除するときは、それまでに乙が要した費用の他違約金として工事請負契約代金の5%相当額を甲が負担するものとする。(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年8月7日、消費者機構日本と住友不動産は、別紙のとおり合意した。これを受けて、消費者機構日本は、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

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公的活動2018年7月5日

消費者ネットおかやまと株式会社大創産業との差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社大創産業

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者ネットおかやま(以下「消費者ネットおかやま」という。)が、株式会社大創産業(以下「大創産業」という。)に対し、主に以下のとおり申し入れた事案である。① 平成29年7月17日の申入れの概要 大創産業が販売する商品「カラフルボール」の取扱い上の御注意について「本商品により生じた損害や逸失利益、第三者のいかなる請求についても当社では責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。」との記載は、消費者契約法第8条第1項第3号(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、何らかの対応をすること。② 平成30年3月8日の申入れの概要 大創産業が販売する「S字フック」等の商品の取扱い上の御注意についても、「取り付け方の不良などにより生じた損害や逸失利益、または第三者のいかなる請求についても、当社は一切責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。」等の消費者契約法第8条第1項第3号(※)に規定する消費者契約の条項に該当する記載が存在するとして、改善すること。(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一・二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 四・五 〔略〕2 〔略〕 (注)上記①、②の差止請求が行われた日現在の規定 結果:大創産業は、消費者ネットおかやまに対し、平成29年9月11日に(1)①の申入れに係る記載の改訂等について、平成30年5月22日に(1)②の申入れに係る記載の改訂等について連絡した。 これを受けて、平成30年7月5日、消費者ネットおかやまは、申入れを終了した。

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公的活動2018年6月5日

消費者機構日本とイー・キャピタル株式会社との裁判外の和解について

イー・キャピタル株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者機構日本(以下「消費者機構日本」という。)が、投資顧問業者であるイー・キャピタル株式会社(以下「イー・キャピタル」という。)に対し、イー・キャピタルが消費者と投資顧問契約を締結する際に使用している契約書について、クーリング・オフ期間経過後に契約を解除した場合に登録費を一切返還しないこととする契約条項が、消費者契約法第9条第1号に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これらの契約条項を見直すこと等を申し入れた事案である。(※)消費者契約法 (消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕 結果:消費者機構日本とイー・キャピタルは、平成 30 年6月5日に大要以下の合意をして和解した。 ① イー・キャピタルは、消費者機構日本に対し、消費者との投資顧問契約に際し、今後、「クーリング・オフ期間経過後は、登録費の全額を返還しない」趣旨(以下「本件趣旨」という。)の意思表示を行わないことを確約する。 ② イー・キャピタルは、消費者機構日本に対し、平成 30 年6月末日限り、本件趣旨が記載された契約書(契約締結前の書面及び契約締結時の書面を含む。)及び約款等(以下「契約書等」という。)の一切を破棄することを確約する。 ③ イー・キャピタルは、消費者機構日本に対し、自らの従業員等が本件趣旨の意思表示を行わないよう、また、本件趣旨が記載された契約書等を使用しないよう、自らの従業員等に対し、適切な研修、指導を行うなど、必要な措置をとることを確約する。 ④ イー・キャピタルは、消費者機構日本に対し、②において破棄すべき契約書等に代わる新たな契約書等を、本和解締結後、速やかに提供することを確約する。

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公的活動2018年5月18日

埼玉消費者被害をなくす会と有限会社台企画との間の裁判上の和解について

有限会社台企画

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「原告」という。)が、結婚相談所の経営等を目的とする有限会社台企画(以下「被告」という。)に対し、被告が消費者との間で結婚相手紹介サービス提供契約(以下「本件契約」という。)を締結する際に使用している契約書について、以下の契約条項(以下「本件契約条項」という。)を含む契約の申込み又は承諾の意思表示を行わないこと等を求めた事案である(平成30年1月29日付けでさいたま地方裁判所に対して訴訟を提起)。(本件契約条項の概要及び請求の原因) ① 被告が本件契約に基づき消費者に紹介した交際相手とのトラブルについては消費者の自己責任とし、被告及び被告が加盟する株式会社日本ブライダル連盟(法人番号6011101047832)は責任を負わないものとする契約条項が、被告の責任を全部免除する条項であることから、消費者契約法第8条第1項第1号及び第3号に規定する消費者契約の条項に該当し無効であること。 ② 消費者が、入会申込身上書提出日(本件契約の契約日)又は記入日を含む8日間を経過するまで、本件契約を解除(クーリング・オフ)することができることとする契約条項が、特定商取引に関する法律第48条第1項の「第42条第2項又は第3項の書面を受領した日から起算して8日を経過したとき」との規定に違反して、被告による当該書面の交付日に先行する日をクーリング・オフ期間の起算日とするものであり、当該規定よりもクーリング・オフの権利行使期間が早く消滅することになることから、同法第48条第8項に規定する特約に該当し無効であること。 ③ 消費者が本件契約を被告による役務提供開始後に中途解約をする場合の損害賠償額の予定又は違約金を、次の(ア)から(ウ)までの合計額とする契約条項が、(ア)は特定商取引に関する法律第49条第2項第1号イに、(ウ)は同号ロにそれぞれ対応するが、(イ)は同号に定めのないものであり、同号の定めより過大な負担を消費者に課すものであることから、同法第49条第7項に規定する特約に該当し無効であること。 (ア)入会金を契約期間で期間按分し算出した、経過月数分の費用 (イ)『契約の締結及び履行の為通常要する費用』として政令で定められた初期費用(3万円) (ウ)解約によって通常生ずる損害額として政令で定める額(2万円又は確定した契約残金の20%相当額のいずれか低い額)(※1)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 四・五 〔略〕2 〔略〕(※2)特定商取引に関する法律(特定継続的役務提供等契約の解除等)第四十八条 役務提供事業者又は販売業者が特定継続的役務提供等契約を締結した場合におけるその特定継続的役務提供受領者等は、第四十二条第二項又は第三項の書面を受領した日から起算して八日を経過したとき・・・〔中略〕・・・を除き、書面によりその特定継続的役務提供等契約の解除を行うことができる。2~7 〔略〕8 前各項の規定に反する特約で特定継続的役務提供受領者等に不利なものは、無効とする。第四十九条 〔略〕2 役務提供事業者は、前項の規定により特定継続的役務提供契約が解除されたときは、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を特定継続的役務の提供を受ける者に対して請求することができない。 一 当該特定継続的役務提供契約の解除が特定継続的役務の提供開始後である場合 次の額を合算した額 イ 提供された特定継続的役務の対価に相当する額 ロ 当該特定継続的役務提供契約の解除によつて通常生ずる損害の額として第四十一条第二項の政令で定める役務ごとに政令で定める額 二 〔略〕3~6 〔略〕7 前各項の規定に反する特約で特定継続的役務提供受領者等に不利なものは、無効とする。 注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:平成30年5月18日、原告と被告との間で、別紙のとおり、本件契約条項を含む契約の申込み又は承諾の意思表示を行わないものとする等の裁判上の和解が成立した。

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公的活動2018年5月10日

消費者機構日本と大東建託株式会社との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

大東建託株式会社

事案の内容:本件は、消費者機構日本が、大東建託株式会社(以下「大東建託」という。)に対し、同社の建築工事請負契約に関する注文書記載の申込金の不返還を定めた条項並びに工事請負契約約款記載の注文者の中止権及び解除権を定めた条項について、消費者契約法第10条及び第9条第1号(※)の規定に該当するとして、その改善を求めた事案である。ア 注文書記載の申込金の不返還について 大東建託との集合住宅新築工事の請負契約に関する注文書に記載のうちの下記の部分は、申込撤回の場合にいかなる場合も申込金の返金請求をすることができないとするものであり、消費者契約法第10条の規定により無効であるので、当該条項を内容とする意思表示を行わず、またはこれを削除することを求める。 「本注文が新築工事請負契約に至らなかった場合、申込金は御社で要した諸経費等に充当されるものとし、申込金の返金請求はしない事を承諾します。」イ 工事請負契約約款記載の注文者の中止権及び解除権について 大東建託との集合住宅新築工事の請負契約に関する工事請負契約約款第12条のうちの下線部分は、契約成立後に契約を解除した場合、解除の時期を問わず契約時金を放棄させ、それに加えて同社の損害を負担させる規定となっている。これは、同社の損害額に関係なく同社が契約時金を取得し、その上で損害の補償を注文者にさせるという趣旨であり、同社に生じる平均的損害を超えた違約金を定めた条項といえる。そのため下線部分は、消費者契約法第9条第1号の規定により平均的損害を超える部分につき無効であるので、下線部分を内容とする意思表示を行わず、又はこれを削除することを求める。 「第12条 注文者の中止権・解除権 (1)注文者は、必要によって、書面を請負者に通知して工事を中止しまたはこの契約を解除することができるものとします。この場合、注文者は契約時金を放棄するとともに、これによって生ずる請負者の損害を補償するものとします。」(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:平成30年3月5日及び同年5月10日、大東建託は、消費者機構日本に対し、上記の申入れに係る記載内容の改善について連絡した(別紙参照)。 これを受けて、消費者機構日本は、申入れを終了した。

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COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年4月19日

埼玉消費者被害をなくす会と株式会社NTTドコモの判決について

株式会社NTTドコモ

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「原告」という。)が、携帯電話の利用に係る通信サービス等の提供を目的とする株式会社NTTドコモ(以下「被告」という。)に対し、被告が不特定かつ多数の消費者との間でXiサービス契約及びFOMAサービス契約(以下「本件各契約」という。)を締結するに当たり、消費者契約法(以下「法」という。)第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当する約款変更に関する契約条項(以下「本件変更条項」という。)を含む契約の申込み又はその承諾の意思表示を現に行い又は行うおそれがあるなどと主張して、被告に対し、法第12条第3項の規定に基づき、本件変更条項を含む契約の申込み又は承諾の意思表示の停止を求めるとともに、これらの行為の停止又は予防に必要な措置として、本件変更条項が記載された本件各契約に係る契約書の用紙を廃棄すること及び当該廃棄を指示する書面を従業員に対して交付することを求めた事案である(平成29年1月25日付けで東京地方裁判所に訴えを提起)。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 民法、商法(明治三十二年法律第四十八号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 (注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:東京地方裁判所は、平成30年4月19日、以下のように判断した上で、原告の請求を全て棄却した(原告は、平成30年4月27日付けで東京高等裁判所に控訴した。)。 当該裁判の主たる争点:ア 主たる争点 本件変更条項が法第10条に規定する消費者契約の条項であるといえるか。イ 主たる争点についての裁判所の判断① 本件変更条項は、原告の主張する法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して、消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項である(法第10条前段)といえるか 法第10条前段所定の「法令中の公の秩序に関しない規定」、すなわち任意の規定には、明文の規定のみならず、一般的な法理等も含まれると解するのが相当である。 そして、契約当事者は、当事者間で合意した契約内容に拘束される一方で、合意していない事項については法的に拘束されず、契約内容を変更する場合にはその旨の合意をして初めて変更後の契約内容に拘束されると解釈するのが、私的自治の原則からの帰結であり、その意味で、上記解釈は一般的な法理等に当たるものというべきである。そうすると、本件変更条項は、契約の一方当事者である被告に対し、他方当事者である契約者(消費者)の個別の同意のないまま契約内容を変更する権限を与えるものであるから、契約者が自己の同意していない変更後の契約内容に拘束されるという意味において、一般法理等である上記解釈に比して消費者の義務を加重するものに当たるというべきである。 なお、被告は、裁判例や民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)による改正後の民法(以下「改正民法」という。)第548条の4第1項の規定に照らし、契約の一方当事者は、個別に相手方と合意することなく、合理的な約款変更をすることができるという一般的な法理が確立している旨主張するが、現時点において、合理的な約款変更であれば相手方の合意がなくてもすることができるとの一般的な法理が確立しているとまでいうことはできない。② 本件変更条項は、原告の主張する民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの(法第10条後段)に当たるか ㈠ ある条項が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるか否かは、法の趣旨、目的に照らし、当該条項の性質、契約が成立するに至った経緯、消費者と事業者との間に存する情報の質及び量並びに交渉力の格差その他諸般の事情を総合考量して判断すべきである。 本件各契約は、携帯電話の利用に係る通信サービス契約であり、不特定多数の相手方に対して均一な内容の給付をすることを目的とし、被告の契約件数が7000万件を超えるものである。このような本件各契約においてその内容を変更するために常に契約者の個別の同意が必要であるとすると、その意思確認をするためのコストや同意の有無により提供すべきサービスの内容に差異が生じることに伴うコストが増加する結果、契約者が負担するサービス利用料が増加し、ひいては相手方に対して均一な内容の給付をするという上記の目的を達成すること自体が困難になるおそれがある。 また、上記のとおり、本件各契約は携帯電話の利用に係る通信サービス契約であって、契約者全員が携帯電話機を所持していることからすると、携帯電話機や通信に係る技術革新等に応じて、高い頻度で契約内容を変更する必要が生じることが推認される。 これらの事情によれば、携帯電話の利用に係る通信サービスを提供する事業者である被告にとって、契約者との間の本件各契約の内容を画一的に変更する必要が生じた際に、契約者の個別の同意を得ることなく契約内容を変更する必要性は高いのみならず、このような変更は上記のサービス利用料の増加等を回避でき、不特定多数の相手方に対する均一な内容の給付を可能にするという意味において、これらの者にとっても利益となる面がある。 ㈡ 本件変更条項により、契約者は、自己が個別に同意していないにもかかわらず変更後の契約内容に拘束されることになるのであるから、そうした意味で一定の不利益を被ることは否定できない。 しかしながら、約款の変更は、携帯電話の利用に係る通信サービス契約の目的に反し、又は変更の必要性、変更後の内容の相当性その他の変更に係る事情に照らして不合理なものであるなど、公序良俗に反すると認められる場合には、民法第90条の規定により無効となる。また、変更後の約款は、その内容が任意規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は義務を加重するものであり、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである場合には、法第10条の規定により無効となる。 このように、本件変更条項が存在するからといって、上記のような約款変更が当然に有効となるわけではなく、本件変更条項により有効になし得る約款変更は上記の各場合に当たらないものに限られるから、本件変更条項により契約者が被る一定の不利益は重大なものであるとはいえない。 ㈢ さらに、被告は、情報通信機器の普及率が急速に高まる中、環境保護の取組の一環として紙媒体の発行数の更なる削減を目的として、契約者に対する利用料金等の通知方法を原則としてeビリングによることとし、あわせて、インターネット機能の提供を受けており、利用料金の支払方法を口座振替又はクレジットカード払にすることでeビリングにより利用料金等を確認できる契約者が、なお紙媒体の請求書等の発行を受けることを希望する場合には、その発行に係る費用(印刷費・郵送費等)の一部を徴求することとし、本件手数料条項を置いたことが認められる。したがって、本件手数料条項は、その目的が不当、不合理であるとか、携帯電話の利用に係る通信サービス契約の目的に反するなどということはできないばかりか、紙媒体の請求書等の発行を受ける契約者についてのみ生じる費用を同人に負担させることは、契約者間の公平にもかなうものであって、内容も相当なものである。また、被告は、本件手数料条項が追加された本件各契約の約款が適用される半年以上前から契約者に対し、ウェブサイトにおける公表や説明文書の郵送等、様々な方法で本件手数料条項の周知に努めてきたことが認められる。 ㈣ こうした本件変更条項の性質や必要性、同条項により契約者が被る不利益の程度、同条項により追加された本件手数料条項の目的・内容の相当性等を総合的に考量すると、本件変更条項が、契約者と事業者である被告との間の情報や交渉力の格差を背景として、契約者の法的に保護されている利益を信義則に反する程度に両当事者の衡平を損なう形で侵害しているということはできない。 ㈤ 以上によれば、本件変更条項が、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるということはできない。③ 結論以上によれば、本件変更条項が法第10条に規定する消費者契約の条項であるとはいえない。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年4月3日

京都消費者契約ネットワークと一般社団法人京都高齢者支援協会との裁判外の和解について

一般社団法人京都高齢者支援協会

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「京都消費者契約ネットワーク」という。)が、身元保証支援、日常生活支援及び金銭管理支援等(総称して、以下「本件支援等」という。)を行う一般社団法人京都高齢者支援協会(以下「京都高齢者支援協会」という。)に対し、以下のとおり申し入れた事案である。(申入れの概要) 京都高齢者支援協会が消費者との間で、本件支援等を京都高齢者支援協会の義務内容とする入会契約を締結する際に使用している入会契約書(名称:かたつむりトラスト入会契約書)に、京都高齢者支援協会が本件支援等の委任事務の履行の対価報酬)として、毎月 1 万円の会費と各種支援に対応したタイムチャージ制の報酬を消費者に対して請求できること及び別途消費者は京都高齢者支援協会に支援に要する費用の支払義務を負うことに加えて、消費者は入会に際し京都高齢者支援協会に対して入会金を支払わなければならないこととされ、入会契約が解除された場合、その理由を問わず、京都高齢者支援協会は消費者が支払った入会金を返還しないことを定める契約条項がある。これは、民法上の準委任契約の適用による場合に比して消費者の義務を加重するものであり、また、全ての契約条項を見ても入会金が何の対価であるか具体的内容が一切明示されておらず、対価性のない金銭を消費者から徴収するものであるから、信義誠実の原則に反し消費者の利益を一方的に害するものであって、消費者契約法第 10 条(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、当該契約条項を含む意思表示を行わないこと等を求める。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 結果:京都消費者契約ネットワークと京都高齢者支援協会は、平成 30 年4月3日に別紙のとおり合意した。

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消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2018年3月26日

埼玉消費者被害をなくす会と AIG 損害保険株式会社との差止請求に関する協議が調ったことについて

AIG損害保険株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「埼玉消費者被害をなくす会」という。)が、AIU損害保険株式会社(平成 30 年1月1日「AIG損害保険株式会社」に商号変更。以下「AIG損害保険」という。)に対し、AIG損害保険が販売する個人賠償責任補償等の特約付の心身障害者総合保険のパンフレット(表題:AIUの総合保障制度 心身障害者総合保障制度)について、「障害の程度にかかわらず加入でき、ご本人のケガの補償と他人に対する損害賠償補償(対人・対物)がセットされています。」という表示(以下「本件表示」という。)は、当該パンフレットによって販売又は勧誘の対象となる保護者が、自らの子供の民事上の責任能力を問うことなく、自らの子供が他人を傷つけたり物を壊したりした場合に、当該保険によって、被害を受けた者に補償がなされると誤解をするおそれがあり、適切な打消し表示を欠いた結果、不当景品類及び不当表示防止法第 30 条第1項第1号に規定する優良誤認表示に該当するおそれがあるとして、本件表示の下に、「他人に対する損害賠償の補償は、ご本人に民事上の責任能力があるなど、ご本人又は保護者が法的な賠償責任を負う場合に限ります。」など補償の範囲が制限されることを消費者が容易に認識できるよう明確に注意書きを挿入することを申し入れた事案である。(※)不当景品類及び不当表示防止法 第三章 適格消費者団体の差止請求権等 第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると誤認される表示をすること。 二 〔略〕 2・3 〔略〕 結果:平成 30 年1月 16 日、AIG損害保険は、埼玉消費者被害をなくす会に対し、(1)の申入れに係る表示の改定について連絡した。 これを受けて、平成 30 年3月 26 日、埼玉消費者被害をなくす会は、AIG損害保険に対し、申入れ終了の連絡をした。

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