Official public records

公的記録データベース

行政処分だけでなく、製品安全・回収、許認可・登録状態、取引所措置、公的活動を 意味の異なる記録として分離しています。各記録から公式公表元を確認できます。

処分・制裁

2,402件

製品安全・回収

8,863件

許認可・登録状態

0件

公的活動

424件

取引所措置・開示

0件

公的資金・契約上の措置

154件

397 件の公式記録

公的活動2021年4月27日

とちぎ消費者リンクとおやま思川ざくらマラソン大会実行委員会との間で差止請求に関する協議が調ったことについ

おやま思川ざくらマラソン大会実行委員会

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人とちぎ消費者リンク(以下「とちぎ消費者リンク」という。)が、おやま思川ざくらマラソン大会実行委員会事務局に対し、おやま思川ざくらマラソン大会の申込規約及び大会規約に記載された条項に関して、消費者契約法第8条第1項第1号及び第3号並びに第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、以下のとおり申し入れた事案である。ア 「疾病及びその他の事故」、「紛失及び毀損」、「公共交通機関及び道路事情等による遅刻や事故」及び「本大会における感染症への感染又は感染者への濃厚接触(これに付随関連して発生する一切の損害を含む)」の各事項について、主催者が一切の責任を負わないこととする旨の条項は、主催者が債務不履行責任又は不法行為責任を負う場合であっても、これらの責任の全部を免除するものであるといえ、消費者契約法第8条第1項第1号及び第3号に規定する消費者契約の条項に該当し無効であることから、これを削除すること。イ 「自己都合による申込後の種目変更・キャンセル・権利譲渡・名義変更はできません。また、過剰入金・重複入金の返金はいたしません。」という条項の後段は、この条項が適用された場合、参加者は超過支払分の返還を受けることができないため、民法第703条が適用された場合に比して消費者の権利を制限するものであり、また、主催者による超過支払分の返還を否定すべき合理的理由はないため、参加者の利益を一方的に害するものであるといえ、消費者契約法第10条に規定する消費者契約の条項に該当して無効であることから、これを削除すること。(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 四 〔略〕2 〔略〕 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:おやま思川ざくらマラソン大会実行委員会事務局は、とちぎ消費者リンクに対し、令和3年2月24日付回答書をもって、申込規約及び大会規約について、上記ア及びイの申入れを踏まえた改定を行う旨を連絡した。 これを受けて、同年4月27日、とちぎ消費者リンクは、申込規約及び大会規約について申入れの趣旨に沿った改定がなされたことを確認し申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年4月27日

とちぎ消費者リンクと株式会社カーブスジャパンとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社カーブスジャパン

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人とちぎ消費者リンク(以下「とちぎ消費者リンク」という。)が、株式会社カーブスジャパン(以下「カーブスジャパン」という。)に対し、カーブスジャパンが使用するCurves会員規約(以下「本件規約」という。)第17条(8)及び第20条について以下のとおり主張し、消費者契約法第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、本件規約第17条(8)及び第20条を削除すること等を求めた事案である。 ア 本件規約第17条(8)は破産又は民事再生申立若しくは任意整理の申立があったときに会員から除名することができるものとする規定であり、本件規約から発生する義務違反があったことの主張立証をすることなく除名することができるとする点において法令中の公の秩序に関しない既定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し又は加重する条項である。また、本件規約第17条(8)に列挙されている事由が生じたとしても債務不履行があるとすることはできないため、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである。よって、本件規約第17条(8)は消費者契約法第10条により無効となる。 イ 本件規約第20条はカーブスジャパンに一方的な規約の変更権を与えるものであり、民法第548条の4が適用される場合に比し、消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項である。また、消費者にとって不利益変更となる場合でも、極めて広範な裁量権をカーブスジャパンに留保する規定であり、消費者が予期しない不利益変更により不測の損害を被る可能性があり、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである。よって、本件規約第20条は消費者契約法第10条により無効となる。 (※)消費者契約法 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年11月20日、カーブスジャパンは、とちぎ消費者リンクに対し、本件規約を改定し、本件規約第17条(8)を削除し、本件規約第20条を改定することについて連絡した。 これを受けて、令和3年4月27日、とちぎ消費者リンクは、申入れの内容を踏まえた改定がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年3月23日

消費者市民ネットとうほくと東北・みやぎ復興マラソン事務局との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

東北・みやぎ復興マラソン事務局

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者市民ネットとうほく(以下「消費者市民ネットとうほく」という。)が、東北・みやぎ復興マラソン事務局に対し、同事務局が使用するマラソン申込規約及び大会規約の下記条項(以下「本件条項」という。)について、下記の理由により、消費者契約法(※)に規定する不当条項に該当することを理由とする同法第12条第3項に基づく当該条項の削除又は変更を求めた事案である。(対象条項)ア 申込規約の「2.主催者の責によらない事由(地震・風水害・降雪・事件・事故・疫病・公共交通機関の遅延等)による開催縮小・中止の際も参加料・手数料等は返金いたしません。」という条項及び大会規約の「1.災害、事件・事故、疫病、公共交通機関の遅延などにより大会を中止、縮小することがあります。なお、中止・縮小の際は参加料は返金しません。」という条項のうち、「なお、中止・縮小の際は参加料は返金しません。」との部分イ 申込規約の「5.私は、大会開催中に傷病が発生した場合、応急手当を受けることに異議ありません。その方法、経過等について、主催者の責任を問いません。」との条項のうち、「その方法、経過等について、主催者の責任を問いません」との部分及び「6.私は、大会開催中の事故、紛失、傷病等に関し、主催者の責任を免除し、損害賠償等の請求を行いません。」という条項並びに大会規約「10.競技中の事故については主催者で応急処置は行いますが、それ以外の責任は一切負いません。」という条項のうち、「それ以外の責任は一切負いません」との部分ウ 申込規約の「1.自己都合による申込後の種目変更・キャンセル・権利譲渡・名義変更はできません。また、過剰入金・重複入金の返金はいたしません」という条項のうち「また、過剰入金・重複入金の返金はいたしません」との部分(理由)ア 民法第536条により、主催者及び参加者のいずれの責めにもよらない事由によってマラソンが中止となった場合、その対価である参加料等を主催者は受け取ることができないところ、上記アの条項は、主催者の責めによらない事由で大会が中止となった場合に参加料等の返金を一切行わないとして民法の規定が適用される場合に比して消費者の権利を制限し、マラソンが中止となり支払いを受けていた参加料等が参加者の登録等にかかった費用を超える場合でも一切返金をしない点で消費者に著しい不利益を与えることから、消費者契約法第10条に反するものとして無効であり、消費者契約法に適合する内容への変更を求める。イ 誘導ミスや応急処理の際の過失等により、マラソン契約に伴って主催者が参加者に対して債務不履行責任あるいは不法行為責任を負う可能性が少なからず考えられるところ、上記イの条項は何らの限定を付することなく主催者の債務不履行責任及び不法行為責任の全部を免除することから、消費者契約法第8条第1項第1号及び第3号に反するものとして無効であり、消費者契約法に適合する内容への変更を求める。ウ 過剰入金や重複入金を参加者がした場合には、民法上、超過支払分は不当利得として返還義務が生じるところ(民法第703条)、上記ウの条項は超過支払分の返還を受けることができず民法の規定が適用される場合に比して消費者の権利を制限し、消費者の利益を一方的に害することから、消費者契約法第10条に反するものとして無効であり、削除を求める。(※)消費者契約法 (事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項二 事業者の債務不履行(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除し、又は当該事業者にその責任の限度を決定する権限を付与する条項 三・四 〔略〕 2 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年12月14日、東北・みやぎ復興マラソン事務局は、消費者市民ネットとうほくに対し、2021年大会以降、本件条項を修正することについて連絡した。 これを受けて、令和3年3月23日、消費者市民ネットとうほくは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年3月19日

消費者支援ネットワークいしかわと株式会社さくらホームとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社サクラホーム

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネットワークいしかわ(以下「消費者支援ネットワークいしかわ」という。)が、株式会社さくらホーム(以下「さくらホーム」という。)に対し、次のとおり、さくらホームが使用する「建物賃貸借契約書」中の各条項(以下「本件条項」という。)について、消費者契約法(※)第9条第1号及び第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、削除を求めた事案である。ア 無催告解除がなされた際に、賃借人が賃貸人に対し、賃料等1か月分相当額の違約金と「賃貸人が被った損害」賠償額を支払わなければならないとする条項のうち、「賃貸人が被った損害」は消費者契約法第9条第1号が規定する事業者に生ずべき「平均的損害の額」と一致ないし近しい金額になると解されるところ、これに加えて違約金を課すのは、「平均的損害の額」に加えて違約金を課すものといえるから、賃料等1か月分相当額の違約金を定める部分は、消費者契約法第9条第1号が規定する「当該超える部分」に該当して無効である。また、上記条項では、賃借人は、帰責事由がない場合にもなお損害賠償責任を負うこととされており、民法第415条第1項又は民法の一般的法理と比較して消費者の義務を加重するものであることは明らかであり、また、賃借人はいかなる事由があろうとも損害賠償義務を負うものとされ賃借人の被る不利益は甚大であるから、消費者の利益を一方的に害することも明らかであり、消費者契約法第10条に該当して無効となる。イ ①賃借人が賃料等の支払を1か月以上怠ったとき、②賃借人が賃料等の支払をしばしば遅延することにより、信頼関係を維持することが困難であると賃貸人が判断したとき又は③賃借人が破産の宣告、強制執行、銀行取引停止、刑事事件等その他著しく社会的信用を失墜したときに賃貸人が無催告解除ができる条項は、いずれの解除事由についても、賃貸人にその契約関係を一方的に終了させる権限を与えるものであり、民法第541条又は民法の一般的な法理と比較して、賃借人の権利を制限するものであり、また、解除事由に当たる債務不履行行為を行うことで、賃貸人から解除権を行使される地位に立たされるという点で、賃借人の義務を加重するものといえる。次に、①については、一度支払を忘れただけで生活の基盤たる住居を失うことになり、賃借人の受ける不利益は甚大かつ深刻であるのに対し、これが削除されることで賃貸人が被る不利益は軽微であることから、②については、信頼関係破壊の有無を賃貸人が判断するとする点で、賃貸人の評価根拠事実の主張立証責任を免除する一方、賃借人の評価障がい事実の主張の機会が実質的に奪いとられることとなり不均衡であることから、また、③については、このうち「破産の宣告」、「強制執行」、「銀行取引停止」は、仮にこれらの事情が発生したとしても賃料がきちんと支払われることも十分にあり得ること等により、これを無効としても賃貸人に殊更に不利益を被らせるものでなく、「刑事処分」については、その文言が抽象的であり、解除により住居を失う賃借人の被る不利益が甚大であることを考えると均衡を失すること等から、各解除事由は民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるといえ、消費者契約法第10条により無効となる。ウ 退去時のハウスクリーニングは借主負担とし、敷金からこれを控除するとの条項は、民法第598条、第616条又は民法の一般的な法理と比較して、賃借人の義務を加重するものといえる。また、賃貸人と賃借人との間の情報量及び交渉力に格差があることを踏まえると、重要事項説明書の別表にはハウスクリーニングの単価表示がなされているものの契約書を一見して理解できるほど明確な記載とはいえない点や、通常であれば賃貸人が負担すべきものを賃借人の負担としていることの表示を欠いている点で、当該条項の記載方法・内容は公正さを欠いており、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるといえ、消費者契約法第10条により無効となる。(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年12月24日、さくらホームは、消費者支援ネットワークいしかわに対し、本件条項を修正又は削除することについて連絡した。 これを受けて、令和3年3月19日、消費者支援ネットワークいしかわは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年3月5日

消費者支援機構関西とフォーシーズ株式会社との間の訴訟に関する控訴審判決について

フォーシーズ株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機構関西(以下「消費者支援機構関西」という。)が、家賃債務保証業を営むフォーシーズ株式会社(以下「フォーシーズ」という。)に対し、フォーシーズが消費者を相手方として締結する次の契約(以下「本件契約」という。)に含まれる次の契約条項(以下「本件契約条項」という。)は、消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項第3号及び第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当してその効力が否定されるものであるとして、法第12条第3項の規定に基づき、本件契約条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め、本件契約条項が記載された契約書ひな形が印刷された契約書用紙の廃棄及び被告の従業員らへの指示を徹底する旨の書面の配布を求めた事案である。 原判決は(大阪地方裁判所が令和元年6月21日に言渡し)、消費者支援機構関西の請求を一部認容した(フォーシーズに対し、本件契約第18条第2項第2号を含む契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め、本件契約第18条第2項第2号が記載された契約書ひな形が印刷された契約書用紙の廃棄等を命じた。)ところ、消費者支援機構関西(以下「一審原告」という。)及びフォーシーズ(以下「一審被告」という。)は、当該判決を不服として大阪高等裁判所に控訴した。<本件契約> 一審被告が、住宅等の賃貸借契約(以下「原契約」という。)の当事者たる賃貸人(以下「原契約賃貸人」という。)や賃借人(以下「原契約賃借人」という。)等との間で締結する、原契約に係る賃料等債務につき原契約賃借人から保証を受託することを含む「住み替えかんたんシステム保証契約」と称する契約。なお、本件契約に係る実際の契約条項については、別紙契約条項目録を参照のこと。<本件契約条項>① 本件契約第13条第1項前段のような、家賃債務保証受託者である一審被告に原契約を無催告解除する権限を付与する趣旨の条項② 本件契約第13条第1項後段のような、一審被告が原契約の無催告解除権を行使することについて原契約賃借人に異議がない旨の確認をさせる趣旨の条項③ 本件契約第14条第1項のような、一審被告が原契約賃借人に対して事前に通知することなく原契約賃貸人に対する保証債務を履行することができるとする条項④ 本件契約第14条第4項のような、一審被告が原契約賃借人に対し求償権を行使するのに対し、原契約賃借人及び連帯保証人が原契約賃貸人に対する抗弁をもって被告への弁済を拒否できないことをあらかじめ承諾する条項⑤ 本件契約第18条第2項第2号のような、原契約賃借人が賃料等の支払いを2箇月以上怠り、一審被告において合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から原契約の目的たる賃借物件(以下、単に「賃借物件」という。)を相当期間利用していないものと認められ、かつ、賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなす権限を一審被告に付与する条項⑥ 本件契約第18条第3項のような、一審被告が、第18条第2項第2号に基づき、原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠り、一審被告において合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況の下、電気・ガス•水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなす場合において、一審被告が本件建物内等に残置する原契約賃借人の動産類を任意に搬出・保管することに原契約賃借人が異議を述べないとする条項⑦ 本件契約第19条第1項のような、一審被告が、第18条第2項第2号に基づき、原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠り、一審被告において合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡がとれない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなし、第18条第3項に基づき本件建物内等に残置する原契約賃借人の動産類を任意に搬出・保管する場合において、原契約賃借人が当該搬出の日から1箇月以内に引き取らないものについて、原契約賃借人は当該動産類全部の所有権を放棄し、以後、一審被告が随意にこれを処分することに異議を述べないとする条項⑧ 本件契約第19条第2項のような、一審被告が、第18条第2項第2号に基づき、原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠り、一審被告において合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなし、第18条第3項に基づき本件建物内等に残置する原契約賃借人の動産類を任意に搬出・保管する場合において、一審被告が搬出して保管している原契約賃借人の動産類について、原契約賃借人が、その保管料として月額1万円(税別)を一審被告に支払うほか、当該動産類の搬出・処分に要した費用を一審被告に支払うとする条項(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。一・二 〔略〕三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する民法の規定による責任の全部を免除する条項四・五 〔略〕2 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 民法、商法(明治三十二年法律第四十八号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。(注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:大阪高等裁判所は、令和3年3月5日、次のとおり判断して、一審被告の敗訴部分を取り消して、その部分につき一審原告の請求を棄却するとともに、一審原告の控訴を棄却した。なお、一審原告は、当該判決を不服として上告及び上告受理申立てを行った(後に上告は取り下げ、最高裁が上告審として受理した)。 当該裁判の主たる争点:ア 主たる争点 (ア)本件契約第13条第1項前段が法に違反するか (イ)本件契約第13条第1項後段が法に違反するか (ウ)本件契約第14条第1項及び第4項が法に違反するか (エ)本件契約第18条第2項第2号が法に違反するか (オ)本件契約第18条第2項第2号、同条第3項、第19条第1項及び同条第2項が一体として法に違反するかイ 主たる争点についての裁判所の判断の概要 (ア)本件契約第13条第1項前段が法に違反するか ⅰ 本件契約第13条第1項前段の解釈 ㈠ 家屋の賃貸借契約において、一般に、賃借人が賃料を1箇月分でも遅滞したときは催告を要せず契約を解除することができる旨を定めた特約条項については、賃貸借契約が当事者間の信頼関係を基礎とする継続的契約関係であることに鑑み、賃料が約定の期日に支払われず、このため契約を解除するに当たり催告をしなくてもあながち不合理とは認められないような事情が存する場合に、無催告での解除権の行使を許す旨を定めた規定であると解されている(最高裁昭和43年判決)。また、賃料の不払に対し賃貸人からの催告があったにもかかわらず、なお賃料が支払われない場合であっても、当事者間の信頼関係を破壊するものとは認められない特段の事情があるときは、債務不履行による賃貸借契約の解除は認められないものと解されている(最高裁昭和39年7月28日第三小法廷判決・民集第18巻6号1220頁等)。そして、これらの解釈は、最高裁判所における判例法理として確立しており、これを前提とした裁判実務が数十年という長期間にわたり確固たるものとして定着してきていることは裁判所に顕著である。そして、上記判例法理は賃貸借契約が当事者間の信頼関係を基礎とする継続的契約関係であることを根拠とするものであり、賃貸借契約のこのような契約類型としての性質は今日においても変わるところがないことからすれば、上記判例法理は、現時点において賃貸借契約を規律する実体法規範の一部を成しているということができる。また、上記のような判例法理の根拠に鑑みると、上記判例法理は、契約当事者である賃貸人による解除権の行使の場合に限らず、賃貸人から解除権行使の権限を付与された者による当該解除権の行使の場合にも当然に適用されるものというべきである。 そうすると、一般的に、家屋の賃貸借契約においては、上記判例法理が前提とされているのが通常であると解されるところ、一審被告があえて本件契約の適用について上記判例法理を除外していることをうかがわせる事情は何ら見当たらない。したがって、本件契約においては、上記判例法理が当然の前提とされていると解することができるというべきであり、これは、原契約賃貸人による解除権の行使に限らず、一審被告が本件契約第13条第1項前段によって付与された解除権を行使される場合にも妥当するものということができる。 ㈡ 以上によれば、本件契約第13条第1項前段は、上記(一)のいわゆる無催告特約の効力に関する判例法理が適用されることにより、原契約賃借人が支払いを怠った賃料等及び変動費の合計額が賃料3箇月分以上に達したことという要件のほか、契約を解除するに当たり催告をしなくてもあながち不合理とは認められないような事情があることを要件として、一審被告による無催告解除権の行使を認める規定であると解される。 ⅱ 本件契約第13条第1項前段の法第10条の該当性 ㈠ 解除の要件の点について賃借人の賃料支払義務が賃貸借契約の要素を成す賃借人の基本的かつ重要な債務であることからすれば、賃借人が支払を怠った賃料等及び変動費の合計額が賃料3箇月分以上に達するという事態は、それ自体が、賃貸借契約の基礎を成す当事者間の信頼関係を大きく損なう事情というべきであり、そのことに加えて、契約を解除するに当たり催告をしなくてもあながち不合理とは認められないような事情がある場合に、原契約賃借人が原契約の解除前に履行の催告を受けられない不利益の程度がさして大きくないことは、おのずから明らかというべきであるから、上記条項は、信義則に反して消費者である原契約賃借人の利益を一方的に害するものとはいえない。 したがって、本件契約第13条第1項前段が、無催告解除を認めている点については、法第10条に該当するものとは認められない。 ㈡ 解除権行使の主体の点について 一審被告が上記条項に基づいて無催告解除権を行使するためには、上記条項が明文をもって定める、原契約賃借人が支払を怠った賃料等及び変動費の合計額が賃料3箇月分以上に達したことという要件に加えて、上記ⅰ㈠のいわゆる無催告解除の効力に関する判例法理の適用により、契約を解除するに当たり催告をしなくてもあながち不合理とは認められないような事情があることが要件となるものと解される。そうであるところ、そもそも本件契約をめぐる原契約賃貸人と一審被告との利害状況に鑑み、民法の原則を修正して、原契約賃借人による債務不履行のうち、特に一審被告の負う経済的負担が拡大していく危険の高い賃料等及び変動費の不払が一定の範囲を超えた場合に、原契約の解除権を原契約の契約当事者でない一審被告にも付与し、もって、原契約が継続することにより一審被告の経済的負担が限度なく増大していく事態を、一審被告自らが解消することができるようにしたのが、本件契約第13条第1項前段の規定の趣旨であるということができる。そして、このような本件第13条第1項前段の趣旨・目的には、相応の合理性があるということができる。上記条項が無催告解除の要件として明文をもって定める、賃借人が支払を怠った賃料等及び変動費の合計額が賃料3箇月分以上に達するという事態は、それ自体が、賃貸借契約の基礎を成す当事者間の信頼関係を大きく損なう事情というべきであることに加えて、契約を解除するに当たり催告をしなくてもあながち不合理とは認められないような事情がある場合に初めて、一審被告の上記条項に基づく解除権の行使がその効力を有することに鑑みると、これらの判例法理の適用を前提とした上記条項による無催告解除の要件を満たす場合に一審被告が上記条項に基づく解除権を行使し得るものとすることによって原契約賃借人が受ける上記のような不利益の程度は、必ずしも大きいということはできず、なお限定的なものにとどまるというべきである。 以上のとおり、本件契約第13条第1項前段が原契約の契約当事者でない一審被告に解除権を付与していることについては、相応の合理性がある反面、これによる原契約賃借人の不利益は限定的なものにとどまるものということができることからすれば、本件契約第13条第1項前段が一審被告に解除権を付与していることが信義則に反して消費者である原契約賃借人の利益を一方的に害するものに当たるということはできない。 ㈢ 小括 以上によれば、本件契約第13条第1項前段が法第10条に該当するということはできない。 したがって、一審被告に対し、本件契約第13条第1項のような、家賃債務保証受託者である一審被告に原契約を無催告解除する権限を付与する趣旨の条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め等を求める一審原告の請求は、理由がないというべきである。(イ)本件契約第13条第1項後段が法に違反するか本件契約第13条第1項後段は、その文言の通常の意味からして、一審原告が主張するように、原契約賃借人が有すべき損害賠償請求権を放棄させたり、原契約賃借人において一審被告による解除権行使の効力を争う権利を放棄させたりする条項であるとは解されないから、同条項が法第8条第1項第3号の規定に該当するものとはいえず、また、法第10条に該当するものともいえない。したがって、本件契約第13条第1項のような、一審被告が原契約の無催告解除権を行使することについて、原契約賃借人に異議がない旨の確認をさせる趣旨の条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め等を求める一審原告の請求は、理由がないというべきである。(ウ)本件契約第14条第1項及び同条第4項が法に違反するか ⅰ 本件契約第14条第1項及び同条第4項の法第10条前段該当性 本件契約第14条第1項及び同条第4項の内容は、原契約賃借人の法的地位に関し、任意規定である民法第463条第1項及び第2項が定める内容と比べ、その権利を制限し又は義務を加重するものであるといえる。また、原契約賃借人の連帯保証人についても、原契約賃借人の原契約賃貸に対する抗弁の主張を援用することを妨げる効力を有するものであるから、本件契約第14条第1項及び同条第4項は、消費者たる連帯保証人との関係においても、民法上の任意規定と比べてその権利を制限するものであるといえ、法第10条前段の規定に該当する。 ⅱ 本件契約第14条第1項及び同条第4項の法第10条後段該当性 ㈠ 本件契約第14条第1項及び同条第4項より生じる原契約賃借人の不利益について 原契約賃借人が賃料等の弁済をした後、被告が原契約賃貸人からも請求に応じ保証債務を支払った場合において、原契約賃借人が本件契約によって甘受すべき賃料等の二重払いのリスクは、基本的には、賃料等1箇月分及び変動費、更新料程度であるということができる。 原契約賃借人が、原契約賃貸人による修繕義務(民法第606条第1項)の不履行に基づく損害賠償請求権や必要費償還請求権(民法第608条第1項)など、原契約賃貸人に対する反対債権を有する場合において、原契約賃借人は、将来発生する賃料等債務を受働債権とする相殺をすることによって、自らの債権回収を図ることができるから、結局、この場合も、原契約賃借人の不利益はあながち大きいものとはいえない。 原契約賃借人の不利益が問題となる場合について検討しても、本件契約第14条第1項及び同条第4項によって、原契約賃借人に対して生じる不利益が大きいものということはできない。 ㈡ 本件契約第14条第1項及び同条第4項による原契約賃借人の連帯保証人の不利益について 本件契約第14条第1項及び同条第4項は、上記㈠の検討を前提とすると、これらの条項により、原契約賃借人に生じる不利益は大きいものとはいえない。また、原契約賃借人が通常想定し得る適切な対応を採りさえすれば、これによって原契約賃借人の連帯保証人に生じる不利益も大きなものとはならないと考えられる。原契約賃借人の連帯保証人は、原契約賃借人と異なり、賃借物件である建物に居住していないことが通常であり、賃借物件の一部が滅失していたり、賃借物件に修繕が必要な瑕疵があったりすることを容易に知り得ないこともあり得る。しかし、このような立場にあることから生じる原契約賃借人の連帯保証人の不利益は、連帯保証人であることにより受忍すべきものと考えられる上、原契約賃借人から賃借物件の状況の通知を受けることなどにより軽減することが可能である。したがって、原契約賃借人の連帯保証人についても、本件契約第14条第1項及び同条第4項の規定によって生じる不利益は大きいものとはいえない。 ㈢ 本件契約第14条第1項及び同条第4項の必要性又は許容性これに対し、被告において、本件契約第14条第1項及び同条第4項を設けることについては、その必要性及び許容性が認められる。 ⅲ 小括 以上によれば、本件契約第14条第1項及び同条第4項は、原契約賃借人に関する部分及び原契約賃借人の連帯保証人に関する部分のいずれについても、信義則に照らして消費者の利益を一方的に害するものということはできない。 よって、本件契約第14条第1項のような、一審被告が原契約賃借人に対して事前に通知することなく原契約賃貸人に対する保証債務を履行することができるとする条項を含む消費者契約、並びに、本件契約第14条第4項のような、一審被告が原契約賃借人に対し求償権を行使するのに対し、原契約賃借人及び連帯保証人が原契約賃貸人に対する抗弁をもって一審被告への弁済を拒否できないことをあらかじめ承諾する条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め等を求める一審原告の請求は、いずれも、理由がない。(エ)本件契約第18条第2項第2号が法に違反するか ⅰ 本件契約第18条第2項第2号の法第8条第1項第3号該当性 ㈠ 本件契約第18条第2項第2号は、本件4要件(①原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠り、②一審被告が合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況の下、③電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、④賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するとき)を満たす場合には、原契約賃借人が明示的に異講を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなすことができる権限を一審被告に付与する条項である。そして、本件契約第18条第2項第2号の規定により賃借物件の明渡しがあったものとみなされた場合にも、同条第3項、第19条第1項の規定が適用されるところ、本件契約第18条第3項の規定は、原契約賃借人は賃借物件内に残置した動産類について、原契約賃貸人又は一審被告においてこれを任意に搬出・保管することに異議を述べない旨規定し、第19条第1項の規定は、一審被告が搬出して保管している動産類のうち、原契約賃借人が当該搬出の日から1箇月以内に引き取らないものについて、原契約賃借人はその所有権を放棄し、一審被告が随意に処分することに異議を述べない旨規定する。 これらの条項は、いずれも一審被告に各条項所定の一定の権限を付与するものであり、本件契約第18条第2項の規定にいう「乙が明示的に異議を述べない限り」との規定は、原契約賃借人が明示的に異議を述べることにより一審被告がその付与された権限、すなわち、賃借物件の明渡しがあったものとみなすことができる権限の行使を阻止することができる旨を定めたものにすぎず、また、本件契約第18条第3項及び第19条第1項の規定にいう「異議を述べない」との規定は、一審被告がこれらの条項により付与された権限を行使することについて原契約賃借人に異議がないことを確認する趣旨にすぎないと解するのが、その文言に素直で自然な解釈というべきであり、それを超えて、一審被告が本件4要件を満たさないにもかかわらず、又は原契約賃借人が明示的に異議を述べているにもかかわらず、賃借物件の明渡しがあったものとみなして一審被告が本件契約第18条第3項、第19条第1項の規定により付与された権限を行使したり、あるいは、本件契約第18条第3項又は第19条第1項の規定により付与された権限を行使するに際し、故意又は過失により原契約賃借人に損害を与えたりしたような場合にまで、これにより一審被告が原契約賃借人に対して負うこととなる不法行為に基づく損害賠償責任の全部を免除する趣旨を読み取ることはできない。 ㈡ 以上によれば、本件契約第18条第2項第2号が法第8条第1項第3号に該当するものということはできない。 ⅱ 本件契約第18条第2項第2号の解釈等について ㈠ 本件契約第18条第2項第2号は、本件4要件を満たすときは、原契約賃借人が明示的に異謙を述べない限り、一審被告において賃借物件の明渡しがあったものとみなすことができる旨規定し、本件契約第18条第3項は、原契約賃借人は、同条第2項により賃借物件の明渡しがあったものとみなされた場合であっても、賃借物件内に残置した動産類については、原契約賃貸人及び一審被告において、これを任意に搬出・保管することに異議を述べない旨規定する。 ㈡ そこで、本件契約第18条第2項第2号が、原契約賃借人がなお賃借物件を占有している場合にも適用されるものであるかにつき検討するに、本件4要件は、一般に、原契約賃借人が賃借物件の所持を失い、あるいは、賃借物件についての占有の意思を失っている蓋然性が高い場合の徴表とされる、原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠っていること(①)、(原契約賃貸人からその権限を付与された)一審被告が合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況にあること(②)、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から原契約賃借人が賃借物件を相当期間利用していないものと認められること(③)、を原契約賃借人が賃借物件についての占有権の喪失を認めるために必要な要件として規定するととともに、上記3要件を満たす場合においてもなお、原契約賃借人の賃借物件についての占有権の消滅を認めるには合理的な疑いが残る場合が排除できないことに鑑み、原契約賃借人の賃借物件についての占有を放棄する意思が客観的に看取できる事情が存すること(④)を要件として加えることにより、原契約賃借人が賃借物件について占有する意思を最終的かつ確定的に放棄した(ことにより賃借物件についての占有権が消滅した)ものと認められるための要件をその充足の有無を容易かつ的確に判断することができるような文言で可能な限り網羅的に規定しようとしたものであると解される。 ㈢ 本件契約第18条第2項第2号は、本件4要件を満たすことにより、原契約賃借人が賃借物件の使用を終了してその賃借物件に対する占有権が消滅しているものと認められる場合に、一審被告に対し、賃借物件の明渡しがあったものとみなし、原契約が継続している場合にはこれを終了させる権限を付与する趣旨の規定であると解される。 ㈣ 上記によれば、本件契約第18条第2項第2号は、原契約賃借人から明渡しがされたとは認められないものの、本件4要件を満たすことにより、原契約賃借人が賃借物件の使用を終了してその賃借物件に対する占有権が消滅しているものと認められる場合において、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、一審被告に対し、賃借物件の明渡しがあったものとみなし、原契約が継続している場合にはこれを終了させる権限を付与する趣旨の規定であると解するのが相当である。 ⅲ 本件契約第18条第2項第2号の法第10条該当性 ㈠ 本件契約第18条第2項第2号は、原契約賃借人からの明渡しがされたとは認められないものの、本件4要件を満たすことにより、原契約賃借人が既に賃借物件の使用を終了してその賃借物件に対する占有権が消滅しているものと認められる場合において、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、一審被告に対し賃借物件の明渡しがあったものとみなし、原契約が継続している場合にはこれを終了させる権限を付与する条項であり、同条項により賃借物件の明渡しがあったものとみなされた場合、原契約賃借人は、賃借物件内に残置した動産類について、原契約賃貸人又は一審被告によってこれを任意に搬出・保管されることを甘受すべき地位に立ち(同条第3項)、その後、当該動産類を1箇月以内に引き取らない場合には、その所有権を失い、以後一審被告によって随意にこれを処分されることも甘受すべき地位に立つこととなる(第19条第1項)。これらの条項がなければ、原契約賃借人は、賃借物件に対する占有を失っているとはいえ、民事訴訟手続及び民事執行手続を経ずに賃借物件内の動産類を搬出・保管され、あるいはこれを処分されることはないこと等、これらの条項は、任意規定の適用による場合に比し、消費者である原契約賃借人の権利を制限するものであるということができる。 ㈡ 本件4要件を満たすことにより、原契約賃借人が賃借物件の使用を終了してその賃借物件に対する占有権が消滅しているものと認められる場合に、一審被告により賃借物件の明渡しがあったものとみなされたとしても、そのことにより原契約賃借人が受ける不利益は、その後に原契約賃貸人及び一審被告により賃借物件内の動産類を搬出・保管ないし処分され得るという点も含め、必ずしも大きいものとはいえない。 他方で、原契約賃貸人及び一審被告は、原契約賃借人が賃借物件の使用を終了して、その賃借物件に対する占有権が消滅しているものと認められるにもかかわらず、原契約賃借人が賃借物件内に動産類を残置等し、 しかも、原契約賃貸人や一審被告に対してその連絡をしないため、一審被告が合理的手段を尽くしても原契約賃借人と連絡が取れないことから、法的な意味における賃借物件の明渡しが実現されない場合に、本件契約第18条第2項第2号、同条第3項及び第19条第1項の規定により、速やかに原契約を終了させて、民事訴訟手続及び民事執行手続を経ることなく賃借物件の明渡しを実現することができるとともに、一審被告は未払賃料等及び賃料等相当損害金の支払義務を免れることができることとなり、上記のように法的な意味における賃借物件の明渡しが実現されない事態が現実には少なくないと認められることにも鑑みると、本件契約第18条第2項第2号及びこれを前提とする本件契約第18条第3項、第19条第1項の規定によって原契約賃貸人及び一審被告が受ける利益は大きいということができる。 以上によれば、本件契約第18条第2項第2号のみならず、これを前提とする同条第3項本件契約第19条第1項の各条項は、相応の合理性を有するものということができる反面、これによる原契約賃借人の不利益は限定的なものにとどまるものということができることからすれば、本件契約第18条第2項第2号が信義則に反して消費者である原契約賃借人の利益を一方的に害するものということはできない。㈢ 本件契約第18条第3項、第19条第1項及び同条第2項の内容を踏まえたとしても、本契約第18条第2項第2号の規定が法10条に該当するものということはできない。 ⅳ 小括 したがって、本件契約第18条第2項第2号のような、原契約賃借人が賃料等の支払を2箇月以上怠り、一審被告において合理的な手段を尽くしても原契約賃借人本人と連絡が取れない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、賃借物件を再び占有使用しない原契約賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなす権限を一審被告に付与する条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の差止め等を求める一審原告の請求は、いずれも理由がない。(オ)本件契約第18条第2項第2号、同条第3項、第19条第1項及び同条第2項が一体として法に違反するか 上記(エ)で説示したところからすれば、本件契約第18条第2項第2号、同条第3項、第19条第1項及び同条第2項の規定を一体としてみたとしても、これらの条項が法第8条第1項第3号に該当し、又は、法第10条に該当するということはできない。したがって、一審原告の当審における附帯控訴に基づく予備的請求も理由がない。(カ)結論 以上によれば、一審原告の請求はいずれも理由がないから棄却すべきところ、これを一部認容した原判決は失当であって、一審被告の控訴は理由があるから、原判決中、一審被告敗訴部分を取り消して、その部分につき一審原告の請求を棄却し、一審原告の控訴は理由がないから、これを棄却することとする。また、一審原告の当審における附帯控訴に基づく予備的請求も理由がないから、これを棄却することとする。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年3月3日

消費者支援ネット北海道と株式会社サンミュージックブレーンとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社サンミュージックブレーン

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネット北海道(以下「消費者支援ネット北海道」という。)が、株式会社サンミュージックブレーン(以下「サンミュージックブレーン」という。)に対し、同社が運営する芸能人養成所であるサンミュージック・アカデミーのウェブサイトにおける「納入金の返金は対応いたしかねます。」との記載(以下「本件条項」という。)について、消費者契約法第9条第1号(※)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、下記のとおり本件条項の変更を求めた事案である。 本件条項は、レッスン生がレッスン契約を解除するに伴い納入額相当の支払いを求めるものであるところ、レッスン開始前の時点においては、少なくともレッスン料に関する損害が生じていないことは明らかであり、レッスン開始前に解除する場合においても納入済みレッスン料相当額のキャンセル料が発生すると規定する本件条項は、消費者契約法第9条第1号に該当し無効である。(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:サンミュージックブレーンは、令和2年12月29日、消費者支援ネット北海道に対し、本件条項を「なお、納入頂いた費用のうち、レッスン料につきましては、レッスン開始前に入所契約を解約された場合には全額返還いたします。」と改める旨を連絡した。 これを受けて、令和3年3月3日、消費者支援ネット北海道は、上記の申入れの趣旨に沿う内容の修正がなされたことを確認したものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年2月10日

えひめ消費者ネットと株式会社アクアとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社アクア

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人えひめ消費者ネット(以下「えひめ消費者ネット」という。)が、株式会社アクア(以下「アクア」という。)に対し、アクアのホームページにおける、同社が販売する商品のいわゆる定期購入としての販売方法である「特別モニターコース」にて契約している消費者が中途解約を希望する場合の手段は、電話連絡による解約しか認めない旨の規定は、民法第540条第 1 項の規定と比べて消費者である購入者の解除権の行使を制限し、解約の機会を奪うものであって、また、不要なサービス等の対価、遅延利息及び損害金の発生など消費者が望まない費用が増加するなど、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するといえるため、消費者契約法第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、これを是正することを求めた事案である。(※)消費者契約法 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年10月9日、アクアは、えひめ消費者ネットに対し、他の解約手段を新たに加えることにより、上記の申入れに対応した旨を連絡した。 これを受けて、令和3年2月10日、えひめ消費者ネットは、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年2月5日

消費者支援ネットワークいしかわと株式会社北國銀行との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社北國銀行

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネットワークいしかわ(以下「消費者支援ネットワークいしかわ」という。)が、株式会社北國銀行(以下「北國銀行」という。)に対し、「北國カードローン DAY SMART 契約約款」第9条第1項第7号(以下「本件条項」という。)において、「借主について相続の開始があったとき。」を期限の利益喪失事由とすることは、消費者契約法第 10 条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、これを削除することを求めた事案である。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年12月1日、北國銀行は、消費者支援ネットワークいしかわに対し、「北國カードローン DAY SMART 契約約款」を改定し、本件条項を削除したことについて連絡した。 これを受けて、令和3年2月5日、消費者支援ネットワークいしかわは、申入れの内容を踏まえた改定がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2021年2月4日

消費者支援群馬ひまわりの会と株式会社ネクステージとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社ネクステージ

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援群馬ひまわりの会(以下「消費者支援群馬ひまわりの会」という。)が、株式会社ネクステージに対し、同社が消費者との間で自動車の売買契約を締結する際に使用している契約書(以下単に「契約書」という。)に含まれる「車輛・付属品・下取りを含め契約内容の変更・キャンセルはお受けいたしかねますのでご了承ください。」との条項(以下「本件条項」という。)は、当該売買契約に付随するサービスサポート契約(消費者が購入した自動車についてロードサービス、エンジンオイル交換、点検、代車サービス等の役務を提供することを内容とする準委任契約の性質を有する契約)の解除権をもあらかじめ放棄させるものであるところ、民法第651条第1項の規定と比べて消費者の解除権の行使を制限しており、また、本件条項によって消費者は、サービスの全ての提供を受ける前に契約の解除を申し出た場合において、サービスを受けていない部分について代金の返還請求をすることができないこととなるなど、消費者の利益を信義則に反する程度に侵害しているため、消費者契約法(以下「法」という。)第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、法第12条第3項の規定に基づき、本件条項を内容とする意思表示の停止等を求めた事案である。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。(注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年12月16日、株式会社ネクステージは、消費者支援群馬ひまわりの会に対し、本件条項を内容とする契約書を作成することを社内で禁止し、本件条項を内容とする意思表示を行わないこととした旨を連絡した。 これを受けて、令和3年2月4日、消費者支援群馬ひまわりの会は、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年12月28日

消費者ネット広島と株式会社ライフとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社ライフ

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者ネット広島(以下「消費者ネット広島」という。)が、株式会社ライフ(以下「ライフ」という。)に対し、ライフが販売する「LAKU FLORA(ラクフロラ)」(以下「本件商品」という。)に関する同社のSNS上の広告及び公式サイト上の各表示について、下記のとおり主張して、不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する有利誤認表示に該当する可能性があることを理由に、同法第30条第1項第2号に基づき、これらの表示を行わないよう求めた事案である。(主張) ア 消費者ネット広島が入手した、ライフのSNS上の本件商品に係る「初回100円 ラクトクモニターコース」に関する広告表示によれば、「解約保証」欄に『初めての方でも安心してお試しいただくために、「解約保証」をご用意しました。さらに、2回目以降もずっと50%オフの1,960円(税込)でお得にお届けします。』と書いてあり、これを読んだ一般消費者は、100円で試してみて気に入ったら購入できると理解するのが自然である。 イ ライフの公式サイトでは、「解約保証」の欄で、「コース2回目のお支払い後、3回目以降から解約が可能となります・・」との表示があるが、同記載に続いて、「初めての方でも安心してお試しいただけます。」とある記載は、あたかもお試し価格であるかのような表現であり、「安心して」は「初回だけ試して気に入らなかったら続けて購入しないことができる」という意味と考えるのが普通である。続いて、「また、お得に続けていただけるように、2回目以降もずっと50%OFFの1袋1,960円(税込)でお届けいたします。」とある記載は、2回目を続けて購入するとしても「1袋のみ」を50%OFFの1袋1,960円(税込)で購入できると理解してしまう表現である。 ウ ライフ公式サイトでは、上記解約保証欄以外において「※初回100円ラクトクモニターコースはキャンペーンによる初回1袋分と2回目4か月分を一括として購入することが条件です。※総合計金額は39300円(税込)となります。」という記載があるが、かかる記載は、解約保証の枠外に、非常に小さな文字で読みづらく、かつ3行目、4行目にようやく記載され、よほど隅から隅まで注意深く読み込まない限り見落としてしまうような表示である。 エ 前記SNS広告上の広告から前記公式サイトに誘導されてきた消費者は、既に初回だけのお試しと思い込んでおり、かつ、「大変申し訳ございません。在庫が少なくなっております。ただいまラクフロラは予想を上回るお申し込みのため、在庫が非常に少なくなっております。在庫がなくなり次第、初回100円ラクトクモニターコースを終了させていただきますので、ご購入ご希望の方はお早めに申し込みください。」との記載は、一般消費者に熟読熟慮する余裕を与えずに申込みをさせる巧妙な勧誘方法である。 オ このような不当な勧誘方法と相まって消費者の誤解を招く広告表示は、景品表示法第30条第1項第2号の有利誤認に当たる可能性がある。(※)不当景品類及び不当表示防止法 第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体 (以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。2・3 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年11月10日、ライフは、消費者ネット広島に対し、本件商品の広告表示を削除したことについて連絡した。 これを受けて、令和2年12月28日、消費者ネット広島は、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年12月18日

京都消費者契約ネットワークとロータシア製薬株式会社との間の裁判上の和解について

ロータシア製薬株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「原告」という。)が、健康食品の販売等を目的とするロータシア製薬株式会社(以下「被告」という。)に対し、被告が販売する「マヌカジンセン」(以下「本件商品」という。)に関する同社通販サイト上の表示について、下記のとおり主張して、同社通販サイトの下記対象表示が不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する有利誤認表示に該当することを理由に、同法第 30 条第1項第2号の規定に基づき、下記対象表示を行わないこと等を求めた事案である(令和元年9月13日付けで京都地方裁判所に対して訴訟を提起)。(対象表示) 本件商品を「無料」、「1袋分が無料」及び「1袋分を無料割引で申し込む」と表示し、本件商品を初回1袋分だけ無料(送料別)で購入可能であるかのように示す表示 (主張)ア 被告販売サイトにおいて販売する本件商品を消費者が「スラトクコース」で購入する場合に、被告が、上記対象表示によって、初回1袋分だけを無料(送料 300 円)で購入可能であるかのように取引条件を表示するのは、実際には、この場合、最低2回分(合計21袋分)の購入継続が条件とされており、2回目分として 20 袋分(21 袋分を3万 9600 円(税込み))で購入する必要があることと実質的に見れば異なる表示である。イ 被告通販サイトで、上記コースに申し込んだ場合の注文確認画面では、本件商品を無料(送料 300 円)で購入したことが表示されるにすぎず、定期購入の条件の記載は、その下にポイントが小さい文字で記載されるにすぎないことは、消費者に1個だけを購入できるとの誤認を確実にしているというべきである。 (※)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。一 〔略〕二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。2・3 〔略〕(注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:令和2年12月14日、原告と被告との間で、別添の和解条項を内容とする裁判上の和解が成立した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年11月25日

消費者支援ネットワークいしかわと株式会社東急モールズデベロップメントとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社東急モールズデベロップメント

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネットワークいしかわ(以下「消費者支援ネットワークいしかわ」という。)が、株式会社東急モールズデベロップメント(以下「東急モールズデベロップメント」という。)に対し、東急モールズデベロップメントが運営する特定の複合商業施設において一定額の買物をした場合などに駐車料金が1時間又は2時間無料になるサービス(以下「本件サービス」という。)に関する同社ホームページの下記対象表示について、下記のとおり主張して、当該表示が不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する有利誤認表示に該当することを理由に、同法第 30 条第1項第2号の規定に基づき、有利誤認表示のおそれを生じさせない記載への修正を求めた事案である。(対象表示) 「2,000 円(税別)以上お買い上げのお客様は、駐車料金が 1 時間サービスとなります。 ご飲食の場合は、3,000 円(税別)以上で駐車料金が1時間サービスとなります。(以下略)」 (主張) 実際には、税別 3,000 円よりも高額の飲食をしなければ本件サービスを受けられない飲食店があるほか、飲食店以外の店舗においても、税別 2,000 円よりも高額の買物をしなければ本件サービスを受けられない店舗や、そもそも本件サービスの対象外となっている店舗がある。そのため、本件サービスの価格について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示に当たる。 (※)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。2・3 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年9月7日、東急モールズデベロップメントは、消費者支援ネットワークいしかわに対し、上記の申入れに係る表示を改善したことについて連絡した。 これを受けて、令和2年 11 月 25 日、消費者支援ネットワークいしかわは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年11月18日

京都消費者契約ネットワークと株式会社ライフとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社ライフ

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「京都消費者契約ネットワーク」という。)が、株式会社ライフ(以下「ライフ」という。)に対し、ライフが販売する「LAKU FLORA(ラクフロラ)」(以下「本件商品」という。)に関する同社通販サイト上の表示について、下記のとおり主張して、同社通販サイトの下記対象表示が不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する有利誤認表示に該当することを理由に、同法第 30 条第1項の規定に基づき、下記対象表示を行わないよう求めた事案である。 (対象表示)本件商品を「100円」と表示し、本件商品1袋分だけを100円で購入可能であるかのように示す表示(主張)ア ライフ販売サイトにおいて販売する本件商品を消費者が「ラクトクモニターコース」で購入する場合に、ライフが、上記対象表示によって、1袋だけを100円(送料無料)で購入可能であるかのように取引条件を表示するのは、実際には、この場合、最低2回分(合計21袋分)の購入継続が条件とされており、2回目分として20袋分(21袋分の合計3万9300円)を購入する必要があることと実質的に見れば異なる表示である。イ ライフ通販サイトで、上記コースに申し込んだ場合の「ご注文確認画面」では、本件商品1個を購入したことが表示されるにすぎず、定期購入の条件の記載は、その下の枠外に記載されるにすぎないことは、消費者に1個だけを購入できるとの誤認を助長・強化しているというべきである。 (※)不当景品類及び不当表示防止法 第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。一 〔略〕二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。 2・3 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年11月10日、ライフは、京都消費者契約ネットワークに対し、本件商品の広告表示を削除したことについて連絡した。 これを受けて、令和2年11月18日、京都消費者契約ネットワークは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年11月16日

消費者ネットおかやまと水島信用金庫との間で 差止請求に関する協議が調ったことについて

水島信用金庫

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者ネットおかやま(以下「消費者ネットおかやま」という。)が、水島信用金庫に対し、「しんきんきゃっする500」及び「シルバーきゃっする」という名称のカードローン契約の申込書兼カードローン契約書兼保証委託契約書の裏面記載の各カードローン契約規定第 10 条第1項第6号(以下「本件条項」という。)において、「相続の開始」を期限の利益喪失事由とすることは、消費者契約法第 10 条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、本件条項を削除することを求めた事案である。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年9月8日、水島信用金庫は、消費者ネットおかやまに対し、各カードローン契約規定を改定し、本件条項を削除することについて連絡した。 これを受けて、令和2年11月16日、消費者ネットおかやまは、申入れの内容を踏まえた改定がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年11月16日

消費者ネットおかやまと吉備信用金庫との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

吉備信用金庫

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者ネットおかやま(以下「消費者ネットおかやま」という。)が、吉備信用金庫に対し、「きびしんきゃっする」及び「きびしんシルバーきゃっする」という名称のカードローン契約の申込書兼カードローン契約書兼保証委託申込書兼保証委託契約書の裏面記載の各「カードローン契約規定」第 10 条第1項第6号(以下「本件条項」という。)において、「相続の開始」を期限の利益喪失事由とすることは、消費者契約法第 10 条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、本件条項を削除することを求めた事案である。(※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 結果:令和2年11月5日、吉備信用金庫は、消費者ネットおかやまに対し、上記各「カードローン契約規定」を改定し、本件条項を削除することについて連絡した。 これを受けて、令和2年11月16日、消費者ネットおかやまは、申入れの内容を踏まえた改定がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年11月5日

埼玉消費者被害をなくす会と株式会社ディー・エヌ・エーとの間の訴訟に関する控訴審判決の確定について

株式会社ディー・エヌ・エー

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会(以下「埼玉消費者被害をなくす会」という。)が、各種情報処理サービス及び情報提供サービス、ホームページの企画、製作及び運営を目的とする株式会社ディー・エヌ・エー(以下「ディー・エヌ・エー」という。)が不特定かつ多数の消費者との間でポータルサイト「モバゲー」に関してモバゲー会員規約(以下「本件規約」ということがある。)を含むサービス提供契約(以下「本件契約」という。)を締結するに当たり、消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項第1号及び第3号(※1) に規定する消費者契約の条項に該当する以下の条項(以下「本件契約条項」という。)を含む契約の申込み又は承諾の意思表示を現に行い、又は行うおそれがあると主張して、ディー・エヌ・エーに対し、法第 12条第3項の規定に基づき、本件契約条項を含む消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の停止、及び、これらの行為の停止又は予防に必要な措置として上記意思表示を行うための事務を行わないことをその従業員らに指示することを求めて提訴した事案である。 原判決(さいたま地方裁判所が令和2年2月5日に言渡し)が、埼玉消費者被害をなくす会の請求を一部容認した(ディー・エヌ・エーに対し、本件契約条項1を含む契約の申込み又は承諾の意思表示の停止及び上記意思表示を行うための事務を行わないことをその従業員らに指示することを命じた。)ところ、ディー・エヌ・エーが敗訴部分につき控訴した(以下、ディー・エヌ・エーを「控訴人」、埼玉消費者被害をなくす会を「被控訴人」という。) 。<本件契約条項>モバゲー会員規約に含まれる下記の条項1 第7条 モバゲー会員規約の違反等について 3項 当社の措置によりモバゲー会員に損害が生じても、当社は、一切損害を賠償しません。2 第 12 条 当社の責任 4項 本規約において当社の責任について規約していない場合で、当社の責めに帰すべき事由によりモバゲー会員に損害が生じた場合、当社は、1万円を上限として賠償します。 (※1)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効)第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項 四・五 〔略〕2 〔略〕(注)上記の訴えが提起された日現在の規定 結果:東京高等裁判所は、令和2年 11 月5日、原判決の「事実及び理由」欄の「第3当裁判所の判断」を一部改めて引用の上、以下のイのとおり判断を付加して、控訴人の控訴を棄却する判決を下した。なお、控訴人は、上告期間内に上告及び上告受理申立てを行わなかったため、控訴審判決が確定した。 当該裁判の主たる争点:ア 主たる争点 ⅰ)本件契約条項1の法第8条第1項第1号及び第3号該当性 ⅱ)本件契約条項2の法第8条第1項第1号及び第3号該当性 イ 控訴審における控訴人の主張に対する裁判所の判断の概要(争点ⅰについて) ㈠ 控訴人は、本件契約条項1(本件規約第7条第3項)は控訴人が損害賠償責任を負わない場合にこれを負わないことを確認的に規定したものであって、免責条項ではない旨主張する。 しかし、引用に係る原判決第3の1(2)イにおいて説示したとおり、本件規約第7条第1項第 c 号及び第 e 号にいう「合理的に判断した」の意味内容は極めて不明確であり、控訴人が「合理的な」判断をした結果会員資格取消措置等を行ったつもりでいても、客観的には当該措置等が控訴人の債務不履行又は不法行為を構成することは十分にあり得るところであり、控訴人は、そのような場合であっても、本件規約第7条第3項により損害賠償義務が全部免除されると主張し得る。また、控訴人は、控訴人が客観的に損害賠償責任を負う場合は、そもそも本件規約第7条第1項第 c 号又は第 e 号の要件を満たさず、したがって、本件規約第7条第3項により免責されることもないと主張する。しかし、事業者と消費者との間に、その情報量、交渉力等において格段の差がある中、事業者がした客観的には誤っている判断が、とりわけ契約の履行等の場面においてきちんと是正されるのが通常であるとは考え難い。控訴人の主張は、最終的に訴訟において争われる場面には妥当するとしても、消費者契約法の不当条項の解釈としては失当である。 以上のとおりであるから、控訴人の上記主張は採用できない。 ㈡ 控訴人は、①一般に合理的限定解釈は許されること、②本件規約第7条第1項第 c 号及び第 e 号には多数の例示が示されていること、③他の企業においても「合理的な判断」との条項の意味内容につきトラブルが生じていないことからすると、本件規約第7条第1項第 c 号及び第 e 号の意味内容は明確である旨主張する。 しかし、上記①については、事業者は、消費者契約の条項を定めるに当たっては、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容が、その解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ、消費者にとって平易なものになるよう配慮すべき努力義務を負っているのであって(法第3条第1項第1号)、事業者を救済する(不当条項性を否定する)との方向で、消費者契約の条項に文言を補い限定解釈をするということは、同項の趣旨に照らし、極力控えるのが相当である。また、上記②については、控訴人が主張する例示 によっても、本件規約第7条第1項第 c 号及び第 e 号該当性が明確になるものとは解し難い。上記③についても、控訴人が主張するとおり、他の企業において、「判断」、「合理的な判断」といった条項の意味内容につきトラブルが生じていないとしても、そのことをもって、本件規約第7条第1項第 c 号及び第 e 号の「合理的な判断」の意味内容が明確であることを意味するものではない。 以上のとおりであるから、控訴人の上記主張は採用できない。 【結論】 当裁判所も、本件契約条項1に係る被控訴人の請求全部は理由があり、本件契約条項2に係る被控訴人の請求は全部理由がないものと判断する。 よって、被控訴人の請求を一部認容し、その余をいずれも棄却した原判決は相当であり、本件控訴及び本件附帯控訴はいずれも理由がないからこれらを棄却する。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年10月22日

消費者支援機構福岡と一般社団法人セントマザーとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

一般社団法人セントマザー

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機構福岡(以下「消費者支援機構福岡」という。)が、一般社団法人セントマザー(以下「セントマザー」という。)に対し、同社ウェブサイト上のセントマザーが提供する役務に関する下記表示について、下記のとおり主張し、これらの表示が不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する優良誤認表示に該当することを理由に、同法第 30 条第1項第1号の規定に基づき、このような表示を行わないよう求めた事案である。なお、以下では、セントマザーが提供する「ハンドヒーリング施療」を「本件施療」と、また、セントマザーが提供する「ハンドヒーリングセミナー」を「本件ヒーリングセミナー」という。ただし、表示内容の表記についてはこの限りでない。 ア 本件商品について、「1回目 税込み・送料無料! 初回なんと 100 円(税込み)」との記載本件商品の「ギガ得コース」に関する広告について、最低4回の継続購入が条件であるにもかかわらず、******同社ウェブサイト中の「特定商取引法に基づく表記」のページには、本件施療及び本件ヒーリングセミナーについて、効果が確認できていない旨の記載があり、また、本件ヒーリングセミナーの受講には、痛みや重みを改善したり、病気を治癒する効果はないにもかかわらず、上記記載は、本件施療に痛みや重みを改善する現実的・医学的効果があると誤認させる表示である。 イ 同社ウェブサイトのトップページにある「ハンドヒーリングセミナー」及び「トピックス」にある体験談の見出しの表記かかる表記は、現実に痛みを和らげ病気を改善ないし治癒する医学的効果があると誤認させる表示である。 ウ 同社ウェブサイトにある「ハンドヒーリングセミナー」及び「トピックス」のページに記載された本件ヒーリングセミナー及び本件施療に係る体験談の記載かかる記載は、現実に病気を改善ないし治癒する効果があると誤認させる表示である。 エ 同社ウェブサイトにある「ハンドヒーリングによる施療」のページ中の「先ずはその場で痛みが取れ、身体が軽くなるという体験は実に衝撃的です。日々、痛みや重みで苦しんでいる方は、是非、一度体験してみてください。」との記載かかる記載は、現実に痛みや重みを改善する効果があると誤認させる表示である。 オ 同社ウェブサイトにある「特定商取引法」のページ中の「遵守事項及び注意事項」にある「効果が得られた場合でもセミナーによる効果か否かは証明されておらず、また受講者全員が効果を得られるものではありません」との記載かかる記載は、本件ヒーリングセミナーが科学的根拠に基づかないことをセントマザーが認めながら、他方で、「効果が得られた場合」があることを前提として、その効果が本件ヒーリングセミナーの受講により得られる場合があることを意味しており、矛盾した内容となっている。科学的根拠がないということであれば、そもそもその効果があったか確かめることもできないので、本件ヒーリングセミナーに何らかの「効果がある」との記載は、現実に痛みや重みを改善する効果があると誤認させる表示である。(※)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると誤認される表示をすること。 二 〔略〕2・3 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年2月27日、セントマザーは、消費者支援機構福岡に対し、上記の申入れに係る表示を中止したことについて連絡した。 これを受けて、令和2年10月22日、消費者支援機構福岡は、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年10月21日

京都消費者契約ネットワークとstory株式会社との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

story株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「京都消費者契約ネットワーク」という。)が、story株式会社(以下「story」という。)に対し、storyが販売する「ドクタースタイル」(以下「本件商品」という。)に関する同社通販サイト上の表示について、下記のとおり主張して、同社通販サイトの下記対象表示が不当景品類及び不当表示防止法(※)に規定する有利誤認表示に該当することを理由に、同法第 30 条第1項第2号の規定に基づき、下記対象表示を行わないよう求めた事案である。 (対象表示)本件商品を「200円」、「95%OFF」等と表示し、本件商品1袋分だけを200円で購入可能であるかのように示す表示(主張)ア storyが、同社販売サイトにおいて販売する本件商品を「トクトク集中モニターコース」で購入する場合について、上記対象表示によって、1袋だけを 200 円(送料無料)で購入可能であるかのように取引条件を表示するのは、実際には、この場合、最低3回(合計 21 袋分)の購入継続が条件とされており、2回目に 10 袋分、3回目に 10 袋分(21 袋分で3万 9100 円)を購入する必要があることと実質的に見れば異なる表示である。イ 同社通販サイトで、上記コースに申し込んだ場合の「ご注文確認画面」では、本件商品1個を購入したことが表示されるにすぎず、定期購入の条件の記載は、その下の枠外に記載されるにすぎないことは、消費者に1個だけを購入できるとの誤認を助長・強化しているというべきである。(※)不当景品類及び不当表示防止法第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。一 〔略〕二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。2・3 〔略〕注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年9月1日、storyは、京都消費者契約ネットワークに対し、本件商品の広告表示を削除したことについて連絡した。 これを受けて、令和2年10月21日、京都消費者契約ネットワークは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年10月1日

消費者市民ネットとうほくと森トラスト・ホテル&リゾーツ株式会社との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

森トラスト・ホテル&リゾーツ株式会社

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者市民ネットとうほく(以下「消費者市民ネットとうほく」という。)が、森トラスト・ホテル&リゾーツ株式会社(以下「森トラスト・ホテル&リゾーツ」という。)に対し、森トラスト・ホテル&リゾーツが使用する挙式・披露宴に関する「ご利用規約」中の各条項(以下「本件条項」という。)について、次のとおり消費者契約法(※)第9条第1号及び第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、本件条項の修正又は削除を求めた事案である。ア 取消料と変更料 申込日から100日前の取消し及び披露宴当日の364日前から100日前までの取消しにつき申込金全額を取消料として返還しない規定は、披露宴の1年以上前には具体的な準備が行われないことから平均的な損害を超えるものである消費者契約法第9条第1号に違反するものであるため削除することを求める。イ 損害賠償「お客様およびお客様関係者(出席者及びお客様が直接ご依頼された取扱会社を含みます)により当ホテルの施設、什器備品等に損害等障害が発生した場合は、その修復に関して、当ホテルより修繕費を請求いたします。」との条項は、契約者自身に故意過失がない場合を含めて広く損害賠償責任を負うと読める内容であり、民法上認められた賠償責任範囲を大きく逸脱するものであって消費者契約法第10条に違反するため、本条項を削除するか、損害発生につき故意過失がある者がある場合に、その者に対し損害賠償請求できる趣旨の規定に修正することを求める。ウ 違約金「最終見積時点での催行人数または確定人数が契約時の予定人数より20名以上の減少の場合、¥22,000×減少人数分の違約金を申し受けます。」との条項は、結婚披露宴契約が具体的打合せを行って人数金額等の具体的契約内容が確定することを前提とする契約であることからすると、契約段階の予定人数を基準として当然に違約金を請求できるとすることは、消費者契約法第10条に違反するため削除することを求める。エ 連帯負担「取消料・変更料あるいは挙式・披露宴代金のお支払い問題が生じた場合、お支払いはご両家に連帯してご負担いただきます。」との条項は、「ご両家」の対象者・範囲も分からない上、契約当事者となっていない者に法的責任を負わせる趣旨であれば、法律上の根拠なき負担を課するものであるため消費者契約法第10条に違反するため、誤解を与えないような表現に修正することを求める。オ 契約の締結の拒否・契約の解除「お客様に支払能力がないと当ホテルが判断した場合」に森トラスト・ホテル&リゾーツが契約を解除できる条項は、債務不履行の恐れがあるだけでは契約解除できないところ判断基準が明確でない理由で解除できる点において消費者契約法第10条に違反するため削除することを求める。(※)消費者契約法(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年8月4日、森トラスト・ホテル&リゾーツは、消費者市民ネットとうほくに対し、本件条項を修正又は削除することについて連絡した。 これを受けて、令和2年10月1日、消費者市民ネットとうほくは、申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求

公的活動2020年9月16日

えひめ消費者ネットと株式会社香川銀行との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社香川銀行

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人えひめ消費者ネット(以下「えひめ消費者ネット」という。)が、株式会社香川銀行(以下「香川銀行」という。)に対し、香川銀行の「カードローン規定」における下記の第 13 条第1項第5号の規定(以下「本件条項」という。)は、民法第 136 条第1項、第 137 条及び第 896 条の規定と比べて消費者である債務者の義務を加重するものであって、また、香川銀行においては、債務者の相続人に対して一括返済を求めることを可能にする等の民法の規定以上の利益がある一方で、カードローン利用者である相続人(消費者)にのみ多大な不利益を与えるものであって、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するといえるため、消費者契約法第 10 条(※)に規定する消費者契約の条項に該当して無効であるとして、これを削除することを求めた事案である。 (本件条項)「カードローン規定」第 13 条(期限前の全額返済義務)1.借主について、次の各号の事由が一つでも生じた場合には、銀行から通知催告等がなくても、借主はこの契約による債務全額について当然期限の利益を失い、直ちにこの契約による債務全額を支払うものとします。なお、この場合、銀行からの通知なしにこの契約を解除できるものとします。 (1)~(4) [略] (5) 相続の開始があったとき (6)~(8) [略] (※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:令和2年9月1日、香川銀行は、えひめ消費者ネットに対し、「カードローン規定」を改定し、本件条項を削除することについて連絡した。 これを受けて、令和2年9月 16 日、えひめ消費者ネットは、申入れの内容を踏まえた改定がなされたものとして、申入れを終了した。

補助金、調達、認定等の中立的な公的活動であり、リスク評価ではありません。

消費者庁 COCoLiS

COCoLiS 消費者団体の差止請求