株式会社千葉銀行に対する勧告

金融商品取引法証券取引等監視委員会2024年6月9日

処分概要

処分種別
処分日
2024年6月9日

違反内容

金融商品仲介業務に関し、投資者保護上の問題が認められる状況 株式会社千葉銀行(以下「当行」という。)は、ちばぎん証券株式会社(千葉市中央区、法人番号4040001034601、代表取締役社長 稲村 幸仁、以下「ちばぎん証券」という。)との間で、金融商品仲介業務に係る提携契約を締結し、金融商品仲介業務として同証券に顧客を紹介する業務(以下「紹介型仲介」という。)を行っている。紹介型仲介では、顧客に対し、ちばぎん証券が扱う商品概要の説明のみを行うこととしている。また、同業務は顧客紹介のみを行うとしていることから、当行において、顧客属性(知識、投資経験、財産の状況、投資目的)の確認を行っていない。紹介型仲介による収益は、紹介顧客がちばぎん証券で取引をした際に支払った手数料等のうち、一定割合が当行に配分される仕組みとなっている。また、当行の行員は、個別商品に係る説明が禁止されているため、自らが直接収益を発生させることはできないにもかかわらず、行員の収益目標には、ちばぎん証券が紹介顧客から得る個別商品に係る収益(みなし評価)も含まれていることがあった。今回検査において、当行が行う金融商品仲介業務の状況について検証したところ、以下のとおり問題が認められた。⑴ 顧客属性を確認及び検討しないまま、顧客を仕組債購入へ誘引している状況  紹介型仲介では、顧客に対し、ちばぎん証券が扱う商品概要の説明のみを行うこととしているところ、これに反し、仕組債に誘引している事例が認められた。商品概要の説明のみにとどまらず、仕組債を提案するのであれば、顧客属性を十分確認し、どのような提案が適切であるか慎重に検討した上で行うべきところ、当行においては、顧客属性を確認しないまま、高金利等の優位性を強調して仕組債に誘引しており、投資者保護上問題のある行為であると認められる。⑵ 内部管理態勢が不十分な状況  当行は、ちばぎん証券が立ち上げた銀行紹介顧客への販売に係る苦情対策を議論する会議体にオブザーバーとして参加し、当行の紹介顧客に関する苦情が同証券に対して継続的に多数寄せられていること等を把握していたにもかかわらず、苦情の発生原因分析や改善策の立案等に十分に取り組んでおらず、苦情処理に関する内部管理態勢が不十分であると認められる。  また、当行では、顧客毎の交渉結果記録に紹介顧客に対する説明内容が詳細に記載されていない状況にあり、このため、営業部店、内部管理部門及び監査部門による確認も形式的なものにとどまっているなど、顧客への説明状況に関する実効性のあるモニタリング態勢も不十分であると認められる。  さらに、経営陣が、行員が顧客を仕組債購入へ誘引している状況を把握していないこと、行員が収益目標達成のために概要説明を超えた商品説明をして顧客を誘引する事象が発生しうる仕組みとなっていることを適切に認識していないこと、紹介顧客からの苦情が多数寄せられている実態を把握していたにもかかわらず、担当部署に任せきりにし、その取組内容が不十分なものとなっていることを看過しているなど、紹介型仲介に関し、経営陣のガバナンスが十分に発揮されていないことも要因となり、紹介型仲介に関する業務運営態勢の構築も不十分であると認められる。登録金融機関が金融商品仲介業務を行うに際しては、金融商品取引法上、投資者保護の観点から、適切な態勢整備や業務運営が求められているところ、上記⑴及び⑵のとおり、当行においては、金融商品仲介業務を行うための適切な態勢整備が行われない中で、顧客属性を確認しないまま、顧客を仕組債購入へ誘引している状況が認められており、投資者保護上、問題があるものと認められる。なお、これらの状況は、結果として、ちばぎん証券の適合性の原則に抵触する業務運営にも繋がっているものと認められる。

原文・出典

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