公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機関西(原告)が、貸金業等を営む事業者であるニューファイナンス株式会社(被告)に対し、早期完済違約金条項(利息付金銭消費貸借契約の借主(以下、「借主」という。)が期限前に貸付金の全額を返済する場合に、借主が利息及び遅延損害金以外の金員を貸主に交付する旨を定める契約条項)を使用し、又は使用するおそれがあるとして、①当該契約条項を含む契約の締結の停止、②当該契約条項を含む借用証書の用紙の廃棄を求めた事案である。(平成20年4月8日、京都地方裁判所に対して訴えを提起。)。 本件で問題となった早期完済違約金条項は、借主が貸付金の返済期限が到来する前に、貸付金全額を返済する場合に(期限の利益を喪失したことによる返済を除く)、返済時までの期間に応じた利息以外に返済する残元金に対し割合的に算出される金員を貸主に対し交付する旨を定める契約条項(本件条項A)と、借主が期限の利益を喪失し、貸付金の残元金を直ちに返済すべき義務が発生した場合に、返済時までの期間に応じた利息及び遅延損害金以外に返済する残元金に対して割合的に算出された金員を貸主に対し交付する旨を定める契約条項(本件条項B)があった。 結果:裁判所は、本件条項Aについて、①当該契約条項を含む契約の締結の停止、②当該契約条項を含む借用証書の用紙の廃棄を求める各請求を認めた。 理由は以下(※)に記載のとおり。 本件条項 B については、被告の改訂後の借用証書では使用されておらず、また、本件条項Bを含む消費者契約の締結を行うおそれがあると認めることもできないとして、請求を棄却した。 当該裁判の主たる争点:(※)その理由として、裁判所は、貸付利率が利息制限法所定の制限利率を超える利息付金銭消費貸借契約が存在する場合に、本件条項Aを含んだ金銭消費貸借契約書用紙を用いて他の金銭消費貸借契約が締結されると、当該他の金銭消費貸借について、最高裁平成15年7月18日第2小法廷判決・民集57巻7号895頁の趣旨に反して、充当されるべき元本に対する期限までの利息の取得を認めるのと等しいような内容の合意が成立したことになり、本件条項Aは民法の規定による消費者の義務を加重するものとして機能することになり、利息制限法所定の制限利率を超える約定利息を定めた金銭消費貸借契約が存在する場合、本件条項Aは消費者が法律上支払義務を負わない金員を支払うことを内容とする条項として、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものと評価せざるを得ないとした。 そのうえで、裁判所は、本件条項 A は、貸付の内容いかんによっては消費者の義務を加重する場合があるものであるが、差止請求の対象である当該契約条項を含む契約の他の契約条項(本件では貸付利率等)によって当該契約条項が消費者契約法第10条に該当し無効・有効の判断が分かれる場合であって、当該契約条項を使用した契約締結を差し止めるべき必要性が高い場合に、当該契約条項を使用した契約締結を差止めの対象とすることも許容するのが消費者契約法第12条の趣旨であるとし、貸金業法等改正法のいわゆる完全施行により、みなし弁済の廃止、出資法上限金利の引下げ等が実施されるまでは貸付利率については利息制限法所定の制限を越える利率を採用することが十分に考えられるので、本件条項Aを差し止めるべき必要性は高いとして、差止めの対象となるとした。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2009年4月23日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録