公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者被害防止ネットながさき(以下「消費者被害防止ネットながさき」という。)が、I.R.C株式会社(以下「IRC」という。)に対し、IRCが太陽光発電システム等を販売する際に使用する契約書において規定する「商品及び工事完成物が引渡された日を含む3日以内に、「弊社」に通知がないときは、商品及び工事完成物に「数量不足」「破損」「汚損」がなかったとみなされます」という条項(以下「本件条項」という。)は、消費者契約法(以下「法」という。)第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、法に適合するように削除等を求めた事案である。 (理由) 本件条項は、商品及び工事完成物(以下「商品等」という。)が引き渡された日を含む3日以内に消費者がIRCに通知をしなければ、商品等に契約不適合がなかったものとみなす旨を定める。民法第566条では、数量不足等の通知期間は「買主がその不適合を知った時から1年以内」と規定されており、数量不足等の通知期間を商品等引渡し後3日以内に限定する本件条項は、消費者による民法第562条以下が規定する契約不適合責任に基づく追完請求権、代金減額請求権、解除権の行使を妨げるものとして機能する。よって、本件条項は、民法上の規定に比して消費者の権利を制限するものといえる。 また、IRCが販売する太陽光発電システム等の電子機械類において、特に機器内部の「破損」は、外観を確認しただけではその有無を確認することができず、商品受領後直ちに確認できるものに限られない。加えて、「数量不足」が引渡し後に消費者の責任で発生することは通常想定できないことからすれば、このような「破損」と「数量不足」も含めて、IRCへの通知期間を引渡し後3日以内に限定する本件条項は、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものといえる。 そのため、本件条項は法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。 (※1)消費者契約法 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:消費者被害防止ネットながさきは、令和8年7月14日、IRCに対する申入れを開始し、IRCにより申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、同年8月25日、申入れを終了した。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2026年8月25日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録