公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人ひょうご消費者ネット(以下「原告」という。)が、消費者との間で訪問販売に係る上下水道に関する工事請負契約を締結する「みなと水道設備」こと「大和設備」こと和田怜氏(以下「被告」という。)に対し、被告が訪問販売の方法により工事請負契約を締結した消費者に対し、消費者が電話で住居での作業を要請した場合で、被告が行った作業が電話で要請された作業の範囲を超えない場合は原則としてクーリング・オフの対象とならない旨の告知をしている行為は、実際は、電話での作業要請によって、実際に締結された工事請負契約が一律に特定商取引に関する法律第26条第6項第1号(※1)に定める適用除外の規定に該当することはあり得ないことに反して不実のことを告げる行為といわざるを得ず、被告は、同法第58条の18第1項第1号ロ(※2)の規定に係る同法第6条第1項第5号(※3)の規定に掲げられたクーリング・オフに関する事項について、クーリング・オフを妨げる目的で不実のことを告げる行為を現に行い又は行うおそれがあること等を理由として、同法第58条の18第1項の規定に基づき、下記アからエまでの事項を求めた事案である(平成30年8月3日付けで神戸地方裁判所に対して訴訟を提起。下記ウ及びエについては、平成31年4月1日付けで訴えの追加的変更を申立て。)。 ア 被告は、被告との間で訪問販売に係る上下水道に関する工事請負契約を締結し又は締結しようとする者に対し、当該契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、当該契約について、特定商取引に関する法律第26条第6項第1号に当たらないにもかかわらず、同法第9条(※4)の適用がない旨を告げてはならないこと。 イ 被告は、被告との間で訪問販売に係る上下水道に関する工事請負契約を締結した後、当該契約の申込みの撤回若しくは解除をし又はしようとする者に対し、その申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、威迫して困惑させる行為をしてはならないこと。 ウ 被告は、被告との間で訪問販売に係る上下水道に関する工事請負契約を締結した者のうち、被告から別紙クーリング・オフ告知文言目録記載の各文言が記載された契約書面の交付を受けた者に対し、以下の事項を、本判決確定の日から7日以内に、文書により通知すること。 (1)被告が、被通知者に対し、別紙クーリング・オフ告知文言目録記載の各文言が記載された契約書の交付をしたことは、クーリング・オフを妨げるためクーリング・オフに関する事項につき不実のことを告げる行為を禁止する法律の条項(特定商取引に関する法律第6条第1項第5号、同項第7号(※5))に違反していること。 (2)被通知者は、通知受領時において、特定商取引に関する法律に基づき、上記工事請負契約をクーリング・オフすることができること。 (3)上記(1)(2)の通知は、原告と被告との間の本件訴訟における判決主文に基づいて、被告の義務として行っていること。 エ 被告は、原告に対し、本判決確定の日から14日以内に、前記ウの通知結果につき、通知したことを証明するに足りる証票及び通知書面を添付した文書により、報告すること。(※1~5)特定商取引に関する法律(禁止行為) 第六条 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、次の事項につき、不実のことを告げる行為をしてはならない。 一~四 〔略〕 五 当該売買契約若しくは当該役務提供契約の申込みの撤回又は当該売買契約若しくは当該役務提供契約の解除に関する事項(第九条第一項から第七項までの規定に関する事項(第二十六条第二項、第四項又は第五項の規定の適用がある場合にあつては、当該各項の規定に関する事項を含む。)を含む。) 六 〔略〕 七 前各号に掲げるもののほか、当該売買契約又は当該役務提供契約に関する事項であつて、顧客又は購入者若しくは役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの 2~4 〔略〕(訪問販売における契約の申込みの撤回等) 第九条 販売業者若しくは役務提供事業者が営業所等以外の場所において商品若しくは特定権利若しくは役務につき売買契約若しくは役務提供契約の申込みを受けた場合若しくは販売業者若しくは役務提供事業者が営業所等において特定顧客から商品若しくは特定権利若しくは役務につき売買契約若しくは役務提供契約の申込みを受けた場合におけるその申込みをした者又は販売業者若しくは役務提供事業者が営業所等以外の場所において商品若しくは特定権利若しくは役務につき売買契約若しくは役務提供契約を締結した場合(営業所等において申込みを受け、営業所等以外の場所において売買契約又は役務提供契約を締結した場合を除く。)若しくは販売業者若しくは役務提供事業者が営業所等において特定顧客と商品若しくは特定権利若しくは役務につき売買契約若しくは役務提供契約を締結した場合におけるその購入者若しくは役務の提供を受ける者(以下この条から第九条の三までにおいて「申込者等」という。)は、書面によりその売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回又はその売買契約若しくは役務提供契約の解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)を行うことができる。ただし、申込者等が第五条の書面を受領した日(その日前に第四条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過した場合(申込者等が、販売業者若しくは役務提供事業者が第六条第一項の規定に違反して申込みの撤回等に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより当該告げられた内容が事実であるとの誤認をし、又は販売業者若しくは役務提供事業者が同条第三項の規定に違反して威迫したことにより困惑し、これらによつて当該期間を経過するまでに申込みの撤回等を行わなかつた場合には、当該申込者等が、当該販売業者又は当該役務提供事業者が主務省令で定めるところにより当該売買契約又は当該役務提供契約の申込みの撤回等を行うことができる旨を記載して交付した書面を受領した日から起算して八日を経過した場合)においては、この限りでない。 2 申込みの撤回等は、当該申込みの撤回等に係る書面を発した時に、その効力を生ずる。 3 申込みの撤回等があつた場合においては、販売業者又は役務提供事業者は、その申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。 4 申込みの撤回等があつた場合において、その売買契約に係る商品の引渡し又は権利の移転が既にされているときは、その引取り又は返還に要する費用は、販売業者の負担とする。 5 販売業者又は役務提供事業者は、商品若しくは特定権利の売買契約又は役務提供契約につき申込みの撤回等があつた場合には、既に当該売買契約に基づき引き渡された商品が使用され若しくは当該権利が行使され又は当該役務提供契約に基づき役務が提供されたときにおいても、申込者等に対し、当該商品の使用により得られた利益若しくは当該権利の行使により得られた利益に相当する金銭又は当該役務提供契約に係る役務の対価その他の金銭の支払を請求することができない。 6 役務提供事業者は、役務提供契約につき申込みの撤回等があつた場合において、当該役務提供契約に関連して金銭を受領しているときは、申込者等に対し、速やかに、これを返還しなければならない。 7 役務提供契約又は特定権利の売買契約の申込者等は、その役務提供契約又は売買契約につき申込みの撤回等を行つた場合において、当該役務提供契約又は当該特定権利に係る役務の提供に伴い申込者等の土地又は建物その他の工作物の現状が変更されたときは、当該役務提供事業者又は当該特定権利の販売業者に対し、その原状回復に必要な措置を無償で講ずることを請求することができる。 8 前各項の規定に反する特約で申込者等に不利なものは、無効とする。(適用除外) 第二十六条 〔略〕 2~5 〔略〕 6 第四条から第十条までの規定は、次の訪問販売については、適用しない。 一 その住居において売買契約若しくは役務提供契約の申込みをし又は売買契約若しくは役務提供契約を締結することを請求した者に対して行う訪問販売 二 〔略〕 7~10 〔略〕(訪問販売に係る差止請求権) 第五十八条の十八 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この章において単に「適格消費者団体」という。)は、販売業者又は役務提供事業者が、訪問販売に関し、不特定かつ多数の者に対して次に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、その販売業者又は役務提供事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為に供した物の廃棄若しくは除去その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 売買契約若しくは役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、又は売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、次に掲げる事項につき、不実のことを告げる行為 イ 〔略〕 ロ 第六条第一項第二号から第五号までに掲げる事項 ハ 〔略〕 二 〔略〕 三 売買契約若しくは役務提供契約を締結させ、又は売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、威迫して困惑させる行為 2 〔略〕 (注)上記の訴訟が提起された日現在の規定 結果:令和元年 12 月 17 日、原告と被告との間で、別添の和解条項を内容とする裁判上の和解が成立した。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2019年12月17日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録