公的活動2023年4月21日

消費生活ネットワーク新潟と株式会社ピカイチとの間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社ピカイチ

消費者庁・公式記録ID case-940

公表内容

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費生活ネットワーク新潟(以下「消費生活ネットワーク新潟」という。)が、株式会社ピカイチ(以下「ピカイチ」という。)に対し、同社が運営するオンラインショッピングサイト及び商品販売サイトにおいて使用する3BL(スリービーライフ)利用規約及びピカイチ利用規約(以下「本件条項」という。)について、以下のとおり、消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項、第8条の3及び第10条(※)により無効であるとして、本件条項の削除又は修正を求めた事案である。(本件条項)・(前略)…。パスワードの管理不十分、使用上の過誤、第三者の使用等によって生じた損害に関する責任は会員が負うものとし、当社は一切の責任を負いません。(第2条第2項(2))・パスワードを用いて当社に対して行われた意思表示は、会員本人の有効な意思表示とみなし、会員はそのために生じる支払義務等につき責任を負うものとします。(同項(3))・以下の場合、商品到着日より7日以内(到着日含む)に当社へご連絡の上でご返品いただいた場合に限り、改めて不具合のない商品をお送りいたします。この場合、返品に係る送料は当社にて負担いたします。(第9条第1項) (1)お届けした商品が破損・汚損している等、品質に問題がある場合 (2)ご注文いただいた商品と異なる商品が届いた場合・入手経路の如何を問わず、当社商品を転売することを禁止いたします。(第11条第1項)・当社商品の転売を行った方に対しては、転売された商品の当社の単品販売価格を当社の損害とし、その賠償を請求いたします。(同条第2項)・当社は、会員が以下の各号に該当し、または該当するおそれがあると当社が判断した場合には、何らの通知を行うことなく、当該会員の会員資格を抹消することができることとします。(第12条第1項) (1)第10条及び前条に定める各禁止行為を行った場合その他本規約の条項に違反した場合 (2)会員が本利用契約に基づく代金支払義務を怠ったとき、または会員が支払停止もしくは支払不能となり、あるいは破産手続開始、民事再生手続開始もしくはこれらに類する手続の開始の申立てがあった場合 (3)会員が死亡し、または後見開始、補佐開始もしくは補助開始の審判を受けた場合 (4)会員が未成年者、成年被後見人、被保佐人または被補助人のいずれかであって、法定代理人、後見人、保佐人または補助人の同意等を得ていなかった場合 (7)本サービスの運営、保守管理上必要であると当社が判断した場合・会員の本規約に違反する行為、その他本サービスの利用に関する会員の行為によって、当社が損害を被った場合、当該会員は、当社に対し、損害が直接であるか間接であるかを問わず、当社が被ったすべての損害(訴訟費用及び弁護士費用並びに当社において対応に要した人件費相当額を含みます。)を賠償するものとします。(第13条)・本サービスの利用に関連して会員が損害を被った場合において、当社に故意または重過失がない場合、当社は、会員に生じた損害について、債務不履行責任、不法行為責任その他一切の責任を負いません。(第14条第1項)・本サービスの利用に関連して会員が損害を被った場合において、当社に故意または重過失があることによって当社が損害賠償責任を負う場合、当社は、会員に現実に発生した直接かつ通常の損害に限り、これを賠償する責任を負うものとし、特別な事情から生じた損害(損害の発生を予見し、または予見し得た場合を含みます。)については、責任を負わないものとします。(同条第2項)・当社は、会員に事前に通知することなく、本サービスの内容の全部または一部を変更し、追加し、または廃止できるものとします。(第15条)・会員ご本人以外の親族など第三者の方から当社に対するご連絡をいただいた場合、会員のお名前、お電話番号、ご住所を確認し、これらのご登録会員情報が一致した場合には、会員ご本人から当該第三者に適法な代理権の授与があったものとみなします。(第17条第3項)・会員と当社との間で訴訟が生じた場合、当社の本店所在地を管轄する地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とします。(第22条第2項)(理由) 本件条項のうち、第2条第2項(2)は、ピカイチに帰責性がある場合でも、消費者に発生した損害に対するピカイチの賠償責任を全部免除する条項であり、法第8条第1項第1号及び同項第3号により無効である。 本件条項のうち、第2条第2項(3)は、第三者によるパスワード利用についてピカイチに帰責性がある場合や消費者に帰責性がない場合も含めて、会員本人の意思表示を常に擬制し、契約関係が生じないところに、契約上の履行義務を消費者に課すものであり、民法の任意規定の適用による場合に比して消費者の義務を加重するものであり、また、第三者によりパスワードが不正に利用された場合、ピカイチは第三者の債務不履行リスクを消費者に全面的に転嫁して代金回収を図ることができる一方、契約に全く関与しない消費者は、商品を受領できないリスクが高いにもかかわらず、一方的に契約上の義務を負うこととなり、消費者の利益を一方的に害するものとなり、法第10条により無効である。 本件条項のうち、第9条第1項は、消費者が商品到着後7日間以内に不良品等である旨をピカイチに連絡し、返品しなければ一律に交換を認めないとしており、民法で定められている消費者の通知義務を加重し、消費者の利益を一方的に害するものであり、法第10条により無効である。 本件条項のうち、第11条第1項は、所有者の所有物を転売という形で処分する権利を永年にわたり制限するものであり、消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する条項で、民法第1条第2項の基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものであり、法第10条により無効である。本件条項のうち、第11条第2項は、ピカイチの商品の転売を行った者に対して、転売された商品の単品販売価格をピカイチの損害とし、その賠償を請求するものであり、民法第416条に規定された損害賠償の範囲を超えた賠償義務を消費者に負わせる可能性があるものであり、法第10条により無効である。 本件条項のうち、第12条第1項(2)、同項(4)及び同項(7)は、会員資格の抹消事由について民法の任意規定の適用による場合に比して、消費者の権利を制限ないし消費者の義務を加重するものであり、会員資格の抹消は、消費者の契約上の地位を奪い、サービス利用の可能性を完全に消滅させることを意味するため、消費者の利益を信義則に反する程度に侵害しており、法第10条により無効である。 本件条項のうち、第12条第1項(3)は、後見開始、補佐開始若しくは補助開始の審判を受けたことのみを理由としてピカイチに解除権を付与する条項であり、法第8条の3により無効である。 本件条項のうち、本件規約第13条は、特別の事情を予見すべきであったか否かにかかわらず、ピカイチが被ったすべての損害の賠償を消費者に課すものであり、民法の任意規定の適用の場合に比して消費者の義務を加重するものであり、また、ピカイチが被ったすべての損害の賠償を消費者に課している点は、その損害賠償義務の範囲が広範に及ぶものであり、不利益は極めて大きいものである一方、ピカイチが当該範囲までの賠償を得る合理的な根拠は存在しないため、消費者が本来有しているはずの利益を、信義則に反する程度に両当事者の衡平を損なう形で侵害しており、法第10条により無効である。 本件条項のうち、本件規約第14条第1項は、ピカイチのサービス利用に関連して会員が損害を被った場合に、ピカイチに故意または重過失がない場合に、当該損害につき、ピカイチは債務不履行責任、不法行為責任その他一切の責任を負わない旨を規定しており、ピカイチに軽過失がある場合に、ピカイチが負う損害賠償責任の全部を免除する規定となっており、法第8条第1項第1号及び同項第3号により無効である。 本件条項のうち、第14条第2項は、ピカイチの故意または重過失によって生じた債務不履行または不法行為について、その損害賠償の範囲を直接かつ通常の損害に限定しており、予見すべき特別損害等についての責任を(一部)免除する旨を規定しており、法第8条第1項第2号及び同項第4号により無効である。 本件条項のうち、第17条第3項は、第三者に会員の名前、電話番号、住所を確認することのみをもって、会員からの第三者に対する代理権授与を不要とし、第三者からピカイチに対する意思表示の効果を会員に帰属させるものであり、民法の規定に比し、消費者の義務を加重しており、また、ピカイチの代理権確認義務の懈怠を許容することで、本来法的義務を有しない会員が法的義務を負うことになるものであり、消費者を一方的に害する規定のため、法第10条により無効である。 本件条項のうち、第22条第2項は、会員とピカイチとの間で訴訟が生じた場合、ピカイチの本店所在地を管轄する地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする旨を規定しており、オンラインショッピングサイトの性質上、日本全国の顧客との間で紛争が生じ得るにもかかわらず、専らピカイチの便宜のために新潟地方裁判所を専属的管轄とするものであり、事件と最も密接に関連する土地について特別裁判籍を定めている民事訴訟法第5条の適用の場合に比べ、消費者の権利を制限し、消費者の利益を一方的に害するものであり、法第10条により無効である。(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 二 事業者の債務不履行(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除し、又は当該事業者にその責任の限度を決定する権限を付与する条項 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 四 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除し、又は当該事業者にその責任の限度を決定する権限を付与する条項(事業者に対し後見開始の審判等による解除権を付与する条項の無効)第八条の三 事業者に対し、消費者が後見開始、保佐開始又は補助開始の審判を受けたことのみを理由とする解除権を付与する消費者契約(消費者が事業者に対し物品、権利、役務その他の消費者契約の目的となるものを提供することとされているものを除く。)の条項は、無効とする。(消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:消費生活ネットワーク新潟は、令和4年10月28日、ピカイチに対する申入れを開始し、同社により、本件条項の修正がなされたことを確認したものとして、令和5年4月21日、申入れを終了した。

Classification
中立的な公的活動
Record nature
中立的な公的活動
Event type
consumer_injunction_publication
Event date
2023年4月21日
Announced
未収録
Effective from
未収録
Effective to
未収録
Record status
終了
Status as of
未収録