公的活動2023年8月28日

とちぎ消費者リンクと株式会社三和住宅との間で差止請求に関する協議が調ったことについて

株式会社三和住宅

消費者庁・公式記録ID case-766

公表内容

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人とちぎ消費者リンク(以下「とちぎ消費者リンク」という。)が、株式会社三和住宅(以下「三和住宅」という。)に対し、同社が使用する「建物賃貸借契約書」の以下の各条項(以下「本件条項」という。)について、以下のとおり、消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項第1号、同項第3号及び第10条※に違反して無効であるとして、本件条項の削除又は修正を求めた事案である。(本件条項)・乙は、本物件に関し次の各号に定める行為を行ってはならない。(第7条)(2)本物件の改装・修理・その他現状を変更するような造作加工・次の各号に掲げる事項のいずれかが発生した場合において、甲は催告をした上でなお改善の余地がないと判断した場合、本契約を解除することができる。(第14条)(4)乙が死亡・倒産するか、あるいは差押え・仮差押え・仮処分等の宣告を受け、もしくは競売・破産宣告等の申立てを受けた場合・乙は明け渡し退去に際し、甲に対して乙が支出した費用(必要費及び有益費)の償還請求、造作物の買取、正当な事由に基づかない立退料、その他名目の如何にかかわらず本契約に基づく以外の請求は一切行わないものとする。(第16条第4項)・乙は、本契約が終了した時点において、本物件に放置された残置物について、甲に対しその所有権を放棄するものとする。(第23条第1項)・甲が乙に代わって本物件の残置物について処分を行った場合、甲は乙に対しその処分にかかった費用を請求することができる。また、乙は甲が行った残置物の処分に関して、甲に対し損害賠償等の請求を行うことは出来ない。(第23条第2項)・駐車場内における車輌の管理は乙の責任において行うものとし、事故・盗難その他トラブルについて、甲又は丁は一切の責任を負わない。(第24条)(理由) 本件条項のうち、第7条(2)は、賃借人に対し、賃借物件の修理を一律に禁止するものであり、民法第607条の2に比し、消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項である。また、賃貸人が相当な期間内に必要な修繕をしないときや急迫の事情がある場合にも賃借人による賃借物件の修繕ができないため、賃借人の生活に支障をきたしかねず、消費者の利益を一方的に害するため、法第10条に違反して無効である。 本件条項のうち、第14条(4)は、賃貸人が、賃貸借契約から発生する義務違反があったことや契約当事者間に信頼関係の破壊があったことの主張・立証をすることなく、賃貸人が催告をした上でなお改善の余地がないと判断した場合に契約を解除できるものであり、民法第541条に比し、消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項である。また、同項で規定する列挙事由が生じたとしても、必ずしも債務不履行があり、かつ信頼関係の破壊があったと評価することはできず、それをもって賃貸人が契約を解除することができるとするのは、消費者の利益を一方的に害するため、法第10条に違反して無効である。 本件条項のうち、第16条第4項は、賃借人の賃貸人に対する必要費の償還請求を認めないものであり、民法第608条第1項に比し、消費者の権利を制限し又は義務を加重し、また、消費者の利益を一方的に害するため、法第10条に違反して無効である。本件条項のうち、第23条第1項は、賃貸借契約が終了した時点において、本物件に放置された残置物について、賃借人に対しその所有権を予め放棄させるものであり、法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し又は義務を加重し、消費者の利益を一方的に害するため、法第10条に違反して無効である。また、第23条第2項は、前項を前提とするものであり、無効である。 本件条項のうち、第24条は、駐車場内における車輌の管理については、賃借人の責任において行うものとし、事故・盗難その他のトラブルについて、仮に賃貸人や管理人の債務不履行や不法行為があった場合でも、賃貸人や管理人は一切責任を負わないとするものであり、法第8条第1項第1号及び同項第3号に違反して無効である。(※)消費者契約法(事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 二 〔略〕 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 四 〔略〕2 〔略〕(消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:とちぎ消費者リンクは、令和2年12月15日、三和住宅に対する申入れを開始し、同社により、本件条項の修正がなされたことを確認したものとして、令和5年8月28日、申入れを終了した。

Classification
中立的な公的活動
Record nature
中立的な公的活動
Event type
consumer_injunction_publication
Event date
2023年8月28日
Announced
未収録
Effective from
未収録
Effective to
未収録
Record status
終了
Status as of
未収録