公的活動2015年9月2日

京都消費者契約ネットワークと株式会社Plan・Do・Seeの控訴審判決の確定について

株式会社 Plan・Do・See

消費者庁・公式記録ID case-144-2

公表内容

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(原審原告・控訴人。以下「控訴人」という。)が、婚礼及び披露宴に関する企画及び運営等を業とする株式会社Plan・Do・See(原審被告・被控訴人。以下「被控訴人」という。)に対し、被控訴人が消費者との間で挙式披露宴実施契約を締結する際に現に使用し又は今後使用するおそれのある、当該契約の解除時に消費者が負担する金銭(以下「本件キャンセル料」という)に関する条項(以下「本件キャンセル料条項」という。)が、消費者契約法(以下「法」という。)第9条第1号に規定する、平均的な損害の額を超える損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるものであるから、当該超える部分は無効であるとして、法第12条第3項の規定に基づき、本件キャンセル料条項を内容とする意思表示の差止め及び本件キャンセル料条項が記載された契約書用紙の破棄等を求めた事案である。 原判決(京都地方裁判所が平成26年8月7日に言渡し)(※)が、本件キャンセル料条項は法第9条第1号により無効となる部分を含むものとはいえないとして、控訴人の請求をいずれも棄却したところ、控訴人がこれを不服として控訴した(平成26年8月19日付けで大阪高等裁判所に控訴)。 結果:控訴審(大阪高等裁判所)は、平成27年1月29日、原判決に付加・訂正を加えてこれを引用し、控訴審における控訴人の主張についてそれぞれ以下のように判断した上で、本件キャンセル料条項は法第9条第1号により無効となる部分を含むものとはいえないとして,控訴人の控訴を棄却した(控訴人は、平成27年2月6日付けで上告受理申立てを行った。)。 平成27年9月2日、特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワークが行っていた上告受理申立てについて、上告審として受理しないとの決定がされ、差止請求を棄却した第一審判決が確定した。 当該裁判の主たる争点:ア 本件契約の解除に伴い被控訴人に生ずべき平均的な損害(以下「本件平均的損害」という。)に、本件契約の解除による逸失利益(以下「本件逸失利益」という。)が含まれるか ① 控訴人は、法第9条第1号の解釈においては、事業者が民法第416条第1項の規定に基づき請求することができる損害の全てについての請求を許容するものではなく、消費者契約の目的を履行する前に消費者契約が解除された場合においては、他の消費者との間で消費者契約を締結する機会を失ったような場合等を除き、当該消費者に対して、契約の目的を履行していたならば得られたであろう金額を損害賠償として請求することを許さないと解すべきであると主張したが、裁判所は、この点については原判決のとおりとして排斥した。 ② 控訴人は、挙式披露宴実施契約においても多数の解除者が存在しており、一部の消費者による解除は事業者にとって織り込み済みのものといえると主張したが、裁判所は、被控訴人が消費者から本件契約が解除されることをあらかじめ想定して複数の消費者との間で日時及び会場が重複する挙式披露宴実施契約を締結していることを裏付ける証拠はないから、被控訴人が一部の消費者による解除を織り込み済みのものとして事業を営んでいるということはできないと判示して排斥した。 ③ 控訴人は、挙式披露宴の施行予定日の91日前の日以前に解除された場合には損害として認定することができる逸失利益は存在しないと主張したが、裁判所は、この点については原判決のとおりとして排斥した。さらに、施行予定日の91日前の日以前の解除の場合に逸失利益に相当する解約料を徴収しない他の事業者が存在することは、裁判所の判断を左右するものではないと判示した。イ 本件キャンセル料が損益相殺後の本件逸失利益を超えるか ① 控訴人は、販売費・一般管理費のうち本件契約の解除により支払を免れるものや他の業務に代替・転用可能なものについて控除すべきと主張したが、裁判所は、この点については原判決のとおりとして排斥した。 ② 控訴人は、同一日、同一時刻、同一会場での再販売でなくても、キャンセルにより空いた人員や余剰設備を使用して他の挙式が実施されれば、事業者はキャンセル前の契約が履行されたのと同様の利益を得るのであるから、再販売がされたとみるべきであると主張したが、裁判所は、この点については原判決のとおりとして排斥した。 ③ 控訴人は、被控訴人が本件契約により期待することができる売上は、86万円~128万円程度(各会場の最低人数は40~70名、最低保証額は1万4000円、会場費は30万円程度)であり、これを基礎にして本件逸失利益が算定されるべきであると主張したが、裁判所は、解除された本件契約の解除時見積額は、原判決のとおりであり、控訴人主張の額よりもはるかに大きく、被控訴人が挙式披露宴を実施した場合において、売上額の平均額が見積額の平均額を下回っていたことを認めるに足りる証拠はないとして排斥した。

Classification
中立的な公的活動
Record nature
中立的な公的活動
Event type
consumer_injunction_publication
Event date
2015年9月2日
Announced
未収録
Effective from
未収録
Effective to
未収録
Record status
終了
Status as of
未収録