公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である公益社団法人全国消費生活相談員協会(以下「全国消費生活相談員協会」という。)が、株式会社オンリーワン(以下「オンリーワン」という。)に対し、同社が販売する「Dr.ケトン」(以下「本件商品」という。)の下記表示及び条項について、下記のとおり主張して、①当該表示が不当景品類及び不当表示防止法(※1)に規定する有利誤認表示に該当することを理由とする同法第30条第1項第2号の規定に基づく当該表示の停止及び②当該条項が消費者契約法(※2)に規定する不当条項に該当することを理由とする同法第12条第3項に基づく当該条項の削除又は改定を求めた事案である(以下「本件申入れ」という。)。(対象表示及び条項)ア 本件商品の広告画面における「初回6日分が!500円」「初回6日分が500円(税抜)送料無料」「クレジットカード amazon payでお支払いするとさらに400円お得! 100円(税抜)」の表示イ 本件商品の広告画面における「365日全額返金保証」「返金保証」「今なら、返金保証付き…」の表示ウ 「定期コース利用規約」における「お届けした商品の不良に関しましては、当社で不良とみとめられるもの以外については、返品・交換などは一切お断りしております」「商品の不良(認められる場合)に関しましては、良品交換にてご対応させていただきます。」との条項(当該規約の第6条)エ 「特定商取引法に基づく表示」中の「引渡しに関する危険負担等」における「商品に関する危険負担および所有権等は、当社が商品の運送人に引き渡した時点で、お客様に移転します。危険負担および所有権等の移転後の商品の紛失、盗難に関しては、当社およびその関連会社は責任を負いません」との条項(主張)ア 本件商品の取引条件は、実際は「初回」6日分と「2回目」60日分3袋を7980円(又は7580円)で購入するものであるにもかかわらず、あたかも6日分のサプリメントが500円(又は100円)で購入できるかのような表示が行われていることから、上記アの表示は、商品の価格その他の取引条件について、実際のものよりも著しく有利であると誤認されるものである(不当景品類及び不当表示防止法第30条第1項第2号)。なお、上記アの表示は、誇大広告等の禁止を定める特定商取引に関する法律第12条にも違反するものである。イ 本件商品の実際の返金要件は、①初回から365日経過時点までの請求に対して支払ったこと、②初回購入日を含め365日間経過後、15日間に返金保証の申込みを行うこと、③納品書、半年分の商品パッケージ、本人証明書、返金申請書、アンケートをそろえることであり、一般的に、当該条件を充足することは極めて困難であり、実質的に返金保証はないに等しいと考えられるが、返金が保証されるかの表示が行われていることから、上記イの表示は、取引条件について、実際のものよりも著しく有利であると誤認されるものである(不当景品類及び不当表示防止法第30条第1項第2号)。ウ 民法上、売買により引き渡された目的物が契約内容に適合しないものであるときは、買主の履行の追完の請求、損害賠償請求や契約の解除を行うことができるが(民法第562条、第564条、第415条、第541条、第542条)、契約内容に適合しないことは客観的に定まるものであり、売主の主観にかかわるものではない。しかし、上記ウの条項は、目的物が契約内容に適合しないことを売主が認めなければ返品・交換に応じないとし、また、売主が認める場合も対応は交換のみとされており、民法の適用による場合に比し、消費者の権利を制限する条項であって、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである(消費者契約法第10条)。エ 民法上、買主の下に商品を届けるまで、売主が危険を負担する(民法第484条、第536条)ため、運送中に商品が滅失した場合に買主は代金の支払いを求められることはない。しかし、上記エの条項は、運送中に商品が滅失した場合にも買主に代金の負担をさせるものであり、民法の適用による場合に比し、消費者の権利を制限する条項であって、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものである(消費者契約法第10条)。(※1)不当景品類及び不当表示防止法 (不当な表示の禁止)第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの 三 〔略〕 第三十条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下この条及び第四十一条において単に「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。 一 〔略〕 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。 2・3 〔略〕(※2)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:オンリーワンは、令和3年7月8日、全国消費生活相談員協会に対し、本件申入れ後に判断し、本件商品は全て処分するとともに販売終了としたこと、同年1月31日をもってサイトも全面的に閉鎖した旨を連絡した。 これを受けて、令和3年8月6日、全国消費生活相談員協会は申入れを終了した。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2021年8月6日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録