公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(以下「原告」という。)が、結婚式場等の企画、運営等を業とする株式会社ベストブライダル(以下「被告」という。)に対し、被告が不特定かつ多数の消費者との間で、挙式披露宴実施契約を締結する際に現に使用し、又は今後使用するおそれのある、消費者が解約をする際に解約の時期に応じて被告に所定のキャンセル料を支払うことを定める契約条項(以下「本件各キャンセル料条項」という。)が、消費者契約法(以下「法」という。)第9条第1号に定める平均的損害を超える違約金を定めるものであり、無効であるとして、上記契約条項を内容とする意思表示の差止め等を求めた事案である(平成23年10月11日付けで、京都地方裁判所に訴えを提起)。 結果:京都地方裁判所は、平成25年4月26日、以下の理由により原告の請求をいずれも棄却した。 当該裁判の主たる争点:① 本件各キャンセル料条項のうち、解約の際に申込金の全部又は一部をキャンセル料とすることを定める部分が、法第9条第1号にいう「解除に伴う損害賠償の額を予定」するもの又は「違約金」を定める条項(以下「解約金等条項」という。)に当たるか。② 本件各キャンセル料条項は、平均的損害を超える解約金を定めるものとして無効であるか否か。 争点①について、被告は、申込金は会場利用権確保のための対価(権利金)及び事務処理手数料としての性質を有し、顧客に返還する必要のないものであり、解約金条項等に当たらないと主張したが、本件契約に適用される被告作成の約款の規定によれば、申込金は、顧客により解約がされなかった場合には挙式披露宴代金の一部に充てられるものの、顧客により解約がされた場合には、解約事由の如何を問わず、キャンセル料となることが予定された金員であると認められるなどとして、解約金等条項に当たるとした。 争点②について、まず、平均的損害の算定方法については、法第9条第1号は、債務不履行の際の損害賠償請求権の範囲を定める民法第416条を前提とし、その内容を定型化するという意義を有し、同号にいう損害とは、民法第416条にいう「通常生ずべき損害」に対応するものであるから、本件契約の解約に伴う被告の平均的損害についても、解約に伴う逸失利益(得べかりし利益)から、再販売(被告が他の顧客との間で本件契約を締結し、ほぼ同一の日時、場所で挙式披露宴を実施したような場合)により塡補される利益及び解約により支出を免れる経費を控除することにより算定すべきであるとした。 その上で、具体的には、①本件契約における平均実施金額(挙式披露宴実施代金の平均額)を基礎として、同金額から、②同金額と被告の利益率から算出される、解約に伴い被告が支出を免れる経費の額、及び③被告の非再販売率から算出される、再販売により填補される利益の額を控除する方法により、本件各キャンセル料条項に係る各解約時期において解約された場合に、被告に生じる平均的損害の額を算定した。 そして、本件各キャンセル料条項に係る各解約時期におけるキャンセル料の額を、各個別料金項目(会場使用料、ウエディングケーキ代等)の上記平均実施金額に占める平均的割合を用いてその値を算出するなどして算定した上で、同キャンセル料について、各解約時期において解約がされた場合に被告に生じる上記平均的損害の額を上回るかどうかを検討し、いずれも同損害の額を超えるキャンセル料を定める条項とはいえないとした。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2013年4月26日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録