公的活動2025年4月15日

消費者支援ネット北海道と合同会社365との間の差止請求に関する協議が調ったことについて

合同会社365

消費者庁・公式記録ID case-1121

公表内容

事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援ネット北海道(以下「消費者支援ネット北海道」という。)が、合同会社365(以下「365」という。)に対し、365が使用する定期賃貸住宅標準契約書及び同契約書の一部を構成する特約事項承諾書の下記条項(以下「本件条項」という。)について、消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項第1号及び第3号、第9条第1項第1号並びに第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、本件条項の削除又は修正を求めた事案である。(本件条項)1 (乙からの解約) 第11条 乙は、甲に対して少なくとも1月前に解約の申入れを行い、解約申入れ日から契約期間終期までの賃料(本契約の解約後の賃料相当額を含む。)を甲に支払うことにより、本契約を解約することができる。2 特約事項承諾書 7.入居後6か月以内の解除の場合、短期違約金として賃料3か月分 入居後12か月以内の解約の場合、短期違約金として賃料2か月分 入居後24か月以内の解約の場合、短期違約金として賃料1か月分を支払うものとする。3 (明渡し時の原状回復) 第14条 乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗を除き、本物件を原状回復しなければならない。 2 甲及び乙は、本物件の明渡し時において、契約時に特約を定めた場合は当該特約を含め、別表第5の規定に基づき乙が行う原状回復の内容及び方法について協議するものとする。4 特約事項承諾書 2.冬期間において水道凍結させた場合の修理費用は基本的に乙の全額負担とする。(理由) 1 前記1の条項は、契約期間中の解約の条件として、申出の時期と違約金を定めたものであるが、解約後の期間も含む契約全期間の賃料の支払を求めるもので、その実質は契約解除に伴う損害賠償額を定めるものであり、損害額を契約金額全額とする条項と解される。そして、解約時期にかかわらず一律に契約期間終期までの賃料相当額の違約金を定めることは、365に生ずる平均的な損害を超える違約金を定める場合には法第9条第1項第1号に該当し、その平均的な損害の額を超える部分について無効である。2 前記2の条項は、入居後6か月以内、12か月以内及び24か月以内の解約の場合の短期違約金を支払う義務を定めたものであるが、例えば入居後6か月以内に解約した場合、現実に賃料3か月分の損害が発生しているのかが問題となる上、前記1の条項によって実質的な違約金を支払うことが前提とされていることも踏まえると、前記1及び前記2の条項は、解約によって事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える違約金を定めるものであるといえ、法第9条第1項第1号に該当し、平均的な損害の額を超える部分については無効である。3 前記3の条項は、契約終了時の原状回復義務を定めたものであるが、賃借人に対して請求を行わない範囲を通常使用に伴い生じた損耗に限っており、経年変化によるものや、賃借人の責めに帰することができない事由による損傷についても賃借人に原状回復義務を負わせる条項となっていることから、民法第621条の適用による場合に比して消費者である賃借人の義務を加重するものであり、法第10条前段に該当する。加えて、前記3の条項は、消費者である賃借人と事業者である賃貸人との間に看過し得ない不均衡をもたらし、当事者間の衡平を害するものであるから、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであり、法第10条後段に該当する。したがって、前記3の条項は、法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。4 前記4の条項は、冬期間において水道凍結をさせた場合の修理費用を賃借人に全額負担させるものであるが、賃借人が善良な管理者としての注意を払っていたにもかかわらず凍結してしまった場合など、賃借人の責めに帰することができない事由により生じた凍結であっても、賃借人に修理費用を負担させる定めとなっており、民法第606条第1項の適用による場合に比して消費者である賃借人の義務を加重するものであり、法第10条前段に該当する。加えて、前記4の条項は、消費者である賃借人と事業者である賃貸人との間に看過し得ない不均衡をもたらし、当事者間の衡平を害するものであるから、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであり、法第10条後段に該当する。したがって、前記4の条項は、法第10条に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。 また、前記4の条項は、賃貸人に賃貸借物件の維持、管理などについて債務不履行や不法行為がある場合においても、賃借人に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する旨を定めるものであり、法第8条第1項第1号及び第3号に規定する消費者契約の条項に該当し無効である。(※1)消費者契約法 (事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 二 [略] 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 四 [略] 2・3 [略](消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効等) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 [略] 2 [略](消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。注)上記の差止請求が行われた日現在の規定 結果:消費者支援ネット北海道は、令和6年12月13日、365に対する申入れを開始し、365により申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、令和7年4月 15 日、申入れを終了した。

Classification
中立的な公的活動
Record nature
中立的な公的活動
Event type
consumer_injunction_publication
Event date
2025年4月15日
Announced
未収録
Effective from
未収録
Effective to
未収録
Record status
終了
Status as of
未収録