公表内容
事案の内容:本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者被害防止ネットワーク東海(以下「消費者被害防止ネットワーク東海」という。)が、特定非営利活動法人たすけあい三河(以下「たすけあい三河」という 。)に対し、たすけあい三河が使用するアパート等へ入居する際の終身身元保証等を内容とする準委任契約(名称:くらサポ安心生活支援契約。以下「本契約」という。)の下記条項(以下「本件条項」という 。)について、以下のとおり消費者契約法(以下「法」という。)第8条第1項第1号及び第3号、第9条第1項第1号並びに第10条(※1)に規定する消費者契約の条項に該当し無効であるとして、本件条項の削除又は修正を求めた事案である。 (本件条項;「甲」は消費者を、「乙」はたすけあい三河を、「丙」は立会人を指す。) ・ 第10条第2項 乙が、甲の所在建物に立ち入った結果、原状回復を要するときは、その費用は甲が負担するものとする。 ・ 第13条第1項 甲乙及び丙は3か月以上の予告期間を設け本契約を解除することができる。 ・ 第13条第5項 契約が解除になった場合でも、入会金および身元保証金は返金されないものとする。 (理由) 本件条項のうち第10条第2項は、たすけあい三河(乙)が契約書の所在建物に立ち入った結果として原状回復を要するときにその費用は全て消費者(甲)が負担するというもので、事業者の債務不履行又は債務の履行に関してなされた不法行為の場合に、消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与するものであり、法第8条第1項第1号及び第3号に該当し無効である。 本件条項のうち第13条第1項は、契約当事者でない立会人(丙)に解除権を認めている点及び準委任契約と考えられる本契約に「3か月以上の予告期間」を要求している点において、民法上の規定(民法第 651 条第1項)よりも消費者に不利な内容となっており、その限度において、法第10条に該当し無効である。 本件条項のうち第13条第5項は、本契約が解除された場合には、入会金及び身元保証金は一切返金されないものと定めており、解除によって事業者に生ずべき平均的な損害を超える定めについて、平均的な損害を超える部分については、法9条第1項第1号に該当し無効である。 (※1)消費者契約法 (事業者の損害賠償の責任を免除する条項等の無効) 第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又 は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 二 [略] 三 消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項 四 [略] 2・3 [略] (消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効等) 第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。 一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分 二 [略] 2 [略] (消費者の利益を一方的に害する条項の無効) 第十条 消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。 (注)上記差止請求が行われた日現在の規定 結果:消費者被害防止ネットワーク東海は、令和5年9月26日、たすけあい三河に対する申入れを開始し、たすけあい三河により申入れの趣旨に沿う対応がなされたものとして、令和6年6月19日、申入れを終了した。
- Classification
- 中立的な公的活動
- Record nature
- 中立的な公的活動
- Event type
- consumer_injunction_publication
- Event date
- 2024年6月19日
- Announced
- 未収録
- Effective from
- 未収録
- Effective to
- 未収録
- Record status
- 終了
- Status as of
- 未収録