取引先の行政処分を調べる方法 — 公的データで5分で確認

新規取引や継続取引の前に、相手企業の行政処分歴を効率的に調べる手順。9省庁の公表ページを巡回せず一括検索する方法。

読了時間: 約5分 | 最終更新: 2026-04-25

取引先の与信判断・コンプライアンス審査では、「過去に行政処分を受けたことがあるか」 の確認が重要です。本記事では、無料の公的データだけで取引先の処分歴を確認する手順を解説します。

1. 行政処分とは何か

行政処分とは、官公庁が法令違反を行った企業・個人に対して下す公的な制裁です。代表例:

  • 措置命令: 違反行為の差し止め・再発防止策を命じる(消費者庁・公取委・厚労省など)
  • 課徴金納付命令: 違反による不当利得を金銭で徴収(消費者庁・公取委)
  • 業務停止命令: 一定期間の事業停止を命じる(特商法・薬機法・宅建業法など)
  • 勧告・指示: 改善を求める行政指導
  • 許可取消し: 事業許可を剥奪する重い処分

これらは すべて公表が原則 で、各省庁のウェブサイトで誰でも確認できます。

2. 主要な公表ページ(9省庁)

取引先審査でチェックすべき主な公表ページは以下です:

  • 消費者庁: 景品表示法・特定商取引法の措置命令・課徴金
  • 公正取引委員会: 独占禁止法・下請法の排除措置命令・課徴金
  • 金融庁: 金融商品取引法の課徴金、業務改善命令
  • 厚生労働省: 薬機法・労働基準法違反
  • 個人情報保護委員会: 個人情報保護法の勧告・命令
  • 総務省: 電気通信事業法
  • 経済産業省: 特商法・割賦販売法
  • 国土交通省: 宅建業法・建設業法
  • 国税庁: 査察・税法違反告発

各省庁ごとに公表形式・ページ構成が異なるため、1社の処分歴を網羅的に調べるには相当な時間が必要です。

3. RegBase で一括検索する

RegBase は上記9省庁の公表ページを毎日自動収集し、企業名・法人番号・法令で横断検索できる無料データベースです。

  1. 企業検索ページ で企業名または13桁の法人番号を入力
  2. 個社ページに 処分タイムライン が時系列で表示される
  3. 各処分について 違反内容・課徴金額・原文URL を確認
  4. 「監視登録」しておくと、新しい処分が公表された際にメール通知

確認できる情報

  • 過去の処分件数と業界平均との比較
  • 違反の具体的内容(AI抽出による事実ベース記述)
  • 課徴金・被害者数・被害額(公表されている場合)
  • 関連企業(同一代表者・同一本店所在地の別法人)
  • 商号変更・本店移転・代表者変更の履歴

4. RegBase でカバーされていない情報

本サービスは公表済の中央処分のみを収録しています。以下は別途確認が必要です:

  • 都道府県・市区町村の処分: 宅建業者の業務停止、産廃処分業者の許可取消し等。各都道府県のサイトを別途確認してください
  • 非公表の行政指導・口頭警告: 公開されていないため把握不可
  • 信用情報・財務状況・倒産リスク: 帝国データバンク(TDB)・東京商工リサーチ(TSR)等の信用調査機関を併用してください

RegBase は 「公表処分歴の確認」専用ツール として、信用調査機関と組み合わせて使うのが効果的です。

5. 取引前のチェックリスト

  1. RegBase で企業名検索 → 処分歴を確認
  2. 関連企業セクションで 同一代表者の別法人 も確認
  3. 商号変更履歴を確認(処分後に商号を変えていないか)
  4. 対象が反社チェック必要業界なら、警察庁の公式情報も確認
  5. 必要に応じて TDB/TSR の信用調査レポートを取得

関連リンク

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